人間を育てる音楽教育

人間を育てる音楽教育

おはようございます。

本日も結城美帆子ピアノ教室のブログにご訪問頂き誠に有難うございます。

本日のテーマは、「人間を育てる音楽教育」についてです。

私は、ピアノを教えることを生業の一つにしておりますが、ピアニストに育てることを目的としてレッスンを行っているわけではありません。

本気でピアニスト(演奏だけで食べていけるピアニスト)を目指すのであれば、どのようにすれば可能性があるかのご相談や、経験からアドバイスをさせて頂くことは可能ですが、本人と親御さんにどれだけの経済力と覚悟がおありになるかです。

ピアノを学ぶ価値とは、ピアノの学習を通して生きていく力を養うことができるということだと思います。

ピアノが上手くなるには毎日の練習が必要です。

練習は努力無しには出来ません。

ピアノの良いところは、小さい成功体験の積み重ねができるということです。

まずは、最終目標を設定します。

最終目標を達成するにはどうしたら良いかを考え、具体的な目標設定をして、一つ一つクリアしていくことで最終目標に到達できるのです。

個人レッスンの良さは個人のペースで進めていけることですが、自分に甘い方は最終目標に到達せずリタイアしてしまう方も多く見てきました。

大手音楽教室は、グループレッスンと個人レッスンの両方を受けるコースもあるようですが、ついていけなくて途中で挫折をしてしまうお子さんもいるようです。

どちらにしても、習い始める時に「練習の習慣」が身に付かなかったことに原因があると思います。

「ピアノは毎日の練習が必要です」なんて体験レッスンの時に申し上げたら入会していただけないかもしれないとお子さんや親御さんに忖度して練習の必要性を話さなかったりすると、結局続かないことになるのではないかと思います。

私は、いっとき「練習は自由です、練習をしてこなくても構いません」と言っていたこともありますが、ご自宅で練習ができなければお教室に毎日通ってレッスンをお受け頂ければ弾けるようになるということだったのですが、私の伝え方が非常に悪かったようで私の思いが伝わらなかったばかりか誤解を招いてしまったようでした。

練習は自由と言っていたもう一つの理由は、ピアノを弾くことを楽しんでもらえればと思ったからです。

当時、70歳になられた方が「私が子どもの頃は戦争があって、やりたいことなんて何にもやらせてもらえなくて、子どもの頃やりたかったピアノを人生の最後に習いたいと思って」とおっしゃる生徒さんが何人かいらっしゃったのをきっかけに「練習はしてこなくても構いません、お教室にお越し頂いてレッスンをお受け頂ければ弾けるようになりますから大丈夫です」と申し上げ、自宅練習無しのレッスンを始めました。

でも、本当のピアノの楽しさは練習をして上手く弾けるようにならなければ得られないのです。

子どもと大人はレッスンの目的が違いますから、当然目標も違いますし、レッスン方法も違うのです。

失礼とは存じますが、70歳以上で初めてピアノを習い始める場合、テクニックを身につけるレッスンは難しいと考えておりますので、楽しむためのレッスンを行っておりました。

結城美帆子ピアノ教室は、ピアノを通して演奏力と人間力を育てることを理念としております。

演奏力が高まれば人間力も高まります。

その為には、親御さんの協力が絶対必要です。

まずは、練習の習慣を身につけること。

意欲的に練習ができる環境を整えてあげることです。

練習をするといいことがあるという環境を整えてあげることです。

1週間毎日お約束の練習ができたら、週末のお献立はお子さんの好きなメニューにしてあげるのも良いと思います。