プロフィール

結城美帆子

(Mihoko Yuuki)

©Naoya Yamaguchi
(Studio☆Di:VA)

公立高校の音楽科卒業、奨学金を得て音大で学んだ後、「あなた方は音楽の伝道師になるのです。たくさんの人にピアノの楽しさと喜びをもたらし音楽の素晴らしさを伝え、音楽を愛する人を増やしてください。」と卒業の時に言われた恩師の言葉を胸に刻み、ピアノの指導者となり、指導歴は40年を超える。ピアノの他に、バイオリンと声楽も学ぶ。私が生まれた茨城県には、山田耕作先生の内弟子だった細谷一郎先生や、ベルカントの父と言われたアドルフォ・サルコリー先生の養女だった丸山徳子先生という二人の素晴らしい音楽家の先生がいらして、音楽高校へ入学するまでは、この二人の先生にピアノ・声楽・ソルフェージュの指導を受けておりました。

恩師から「勉強になるから教えてみない」と言われ始めたピアノの指導。初めての生徒さんは、恩師から紹介された年少さんの女の子でした。彼女は、現在、保育園の理事長をされています。お教室を始めた頃は、恩師からの紹介の方がほとんどで、音楽大学の教授の3人のお孫さんに教えたこともありました。徐々にご近所の方が習いにくるようになって、音楽高校や音楽大学を受験したい方や、幼稚園の先生になりたいので幼児教育の大学を受験したいという方もレッスンにお越しになられるようになりました。教え始めた頃は幼児教育の専門学校や大学で講師をしていたので、自宅でのレッスンは土日のみでしたが、何も知らない小さな子供たちにゼロからピアノを教え育てることにやりがいを感じ、専門学校と大学の講師を辞めさせて頂き自宅でのレッスンに力を入れるようになり、今に至っています。

「ピアノを習いたいと願う全ての人にピアノの楽しさと喜びをもたらすこと」を理念とし、老若男女問わず障害の有無も関係なくどんな方も断らないスタンスでレッスンを行ってきましたので、1歳8ヶ月〜86歳の方まで様々な方々にピアノを教えてきました。その中には、視覚障害や車椅子で生活をしている身体障害の方や発達障害の方もおります。全盲のお子さんにピアノを教えた時は、点字を学び点字の楽譜でメトードローズ教則本を使って教えました。発達障害のお子さんを教え始めた時は、発達障害についての論文を読みあさり、精神分析サークルの研究会に参加して自閉症について学ばせて頂きました。精神分析サークルで勉強をさせて頂いて、自閉症者と一般の人は水と油の違いがあり、混ざり合うことはないということを知りました。そして、自閉症者の世界を可能な限り理解しようと他方面から学びました。一般的人は、お中元やお歳暮をいただいた時「恐れ入ります、有難うございます」と言って受け取るのではないかと思いますが、自閉症者は「中身は何ですか?品物ではなく現金でください」と言ってきます。最初はビックリしましたが、彼らと付き合っていくうちに、彼らの裏がない生き方がわかるようになってきました。自閉症の子どもは、大人の心を読む力が優れているように感じます。彼らは、自分を障害者とは思っていません。今は、私も彼らを障害者とは思っていません。人にはそれぞれ個性があるように、自閉症は障害ではなく特性であって個性です。これが25年にわたり50名以上の自閉症者にもピアノを教えてきた結論です。音楽は、コミュニケーションです。一人でも多くの人がピアノの楽しさと喜びを知り、音楽を通して幸せの輪が広がることを願ってレッスンを行っております。

ピアノを教えるにあたり、通信教育で発達心理学を学び、准看護師養成所に通い解剖学や生理学も学んでおります。

  • ちえの輪倶楽部会員(北村智恵先生の音楽教育理念に賛同するピアノ指導者の会)
  • オリーバメディカルクラブ会員

2020年・2024年、 ブルグミュラーコンクールにおいてレッスン賞受賞。

2022年、ショパン国際ピアノコンクールIn Asiaにおいて幼児指導者賞受賞。