ピアノ演奏で必要となる「指を動かす」「先を読む」「暗記」は、すべて脳の働きを高めることにつながります。
ピアノは両手で違う指の動きをします。
これが左右の脳を活発に活動されるようです。
また、
音楽は、「ナチュラルキラー細胞を活性化させ細胞数も上げる」という論文もあり、音楽療法もあります。
音楽療法を作業療法や理学療法・言語聴覚療法のように、医療保険点数が取れるように厚生労働省に働きかけをしていた時期もあったようですが、認められずに今に至っております。
私の個人的な意見ですが、私は保険点数がつかなくて良かったと思っています。
音楽が人間の心と身体に作用して、心と身体を健康にしてくれるのは当たり前のことです。
療法になってしまうと、治療をする人と治療を受ける人ができ、音楽が平等でなくなってしまいます。
音楽は、芸術です。
芸術にエビデンスは要らないと思います。
音楽がもたらすものは、私たちにとって安らぎであり、慰めであり、救いであり、そして喜んであり、楽しみであります。
わたくしの仕事は、ピアノの楽しさとピアノが弾ける喜びを伝えること、そして、音楽で豊かな人生を送るお手伝いをさせて頂くことです。
ピアノレッスンは、人生を豊かにする為にあるのです。
ピアノは、楽しむものであって、努力をするものでも頑張るものではありません。
ピアノを始めて間もない時、音楽大学の教授のお孫さんお二人のレッスンを頼まれたことがあるのですが、その時にこの教授から「努力をしなければ弾けるようにならないのであれば、やらせないほうがいい」と言われました。
努力を努力と思わないくらい好きにさせることが大切と言うことです。
本来、コンクールは、「楽しい」の延長で、音楽を深く学ぶことに喜びを感じることを目的に参加すると良いのですが、、、、、少しでも競争心が芽生え結果を気にするようになると思った通りの結果が出ないのです。
ピアノは、努力や頑張りでなんとかなるものではなく、どれだけピアノを愛しているか?どれだけピアノが大好きか?なのです。
コンクールの演奏を聴いていると、演奏者がどれくらいピアノが好きか、どれくらいピアノを愛しているかがわかります。
コンクールに参加する生徒さんには、特に4曲を仕上げなければならないピティナピアノコンペティションに参加される生徒さんには、言ってはいけないと思いつつも「頑張って」と言ってしまいます。
コンペが始まると、教授の教えが思い出されます。
最初は皆んなピアノに興味を持ち「ピアノって面白そう、弾いてみたいな」と、興味からレッスンにお越し頂いていると思います。
興味を持って頂いた方が、「ピアノって楽しい」と思っていただけるかどうか、ピアノが好きになって続けてくれるかどうかは、ピアノの先生の腕の見せ所なのかもしれませんね。
コンクールで入賞者を多く育てるよりも、ピアノが大好きになって死ぬまでピアノを続けてくれる人をたくさん育てる先生の方が、多くの人を音楽で幸せに出来る先生ではないでしょうか?
私が考えるピアノライフは、
幼児から小学生はピアノで音楽を楽しむ基礎と土台づくり、
中高生大学生は演奏技術を高める、
結婚・子育て・仕事が充実の時代は音楽の良さを味わいピアノを楽しむ生活を(テクニックを維持する為にピアノを弾く)
子育てが終わり介護も終わり自分の時間ができたら、思うがままにピアノを楽しみ音楽を楽しみ、ピアノのお仲間とピアノの演奏を楽しむ。
こんな人生って素敵だと思いませんか?
今日も素敵な一日になりますように!