子育ての目的から考えるピアノ指導

子育ての目的から考えるピアノ指導

子育ての目的とは子どもが自分自身で成長できるようになることと考えております。

子どもが自分を奮い立たせ、成長し続けられること、どんな困難、逆境にあってもそれを乗り越えて、周囲の環境すら変えていける自分になること。

そのような人間に育てることが、子育ての一つの目的であり、子ども自身の幸福・ウェルビーイングにつながると思っています。

子どもが何を幸福と感じるかは子どもにしかわかりません。

つまり、親が子どもに幸福を与えることはできないのです。

しかし、幸福を得るためのスキルを育てることはできます。

子どもの幸福とは、子どもに全てが与えられることでも、全てが自分の思い通りになることでもありません。

自らやりたいと思うことを自覚し、それに取り組むことができる環境があり、起こるであろう困難を乗り越えながら、実際に試行錯誤を繰り返す中で人間的に成長するのではないでしょうか。

子どもの幸福を考えるのに、ドイツのノーベル賞作家、ヘルマン・ヘッセの童話があります。

『夫を亡くした女性が、一人の男の子を産みました。そこに、あるお爺さんが、子どもにとって一番よいと思うことを一つだけ叶えてあげましょう、と言ってきた。女性は「子どもは誰からも愛されるようになってほしい」と願った。そして、男の子は誰からも愛されるように育った。ところが、愛されることが当然となり、わがままな、傲慢な人間となってしまった。何もかもが虚しく、なんの喜びもない。母親も死んでしまった。彼は、「誰からも愛される魔力はいりません。誰をも愛する人間になるようにしてほしいのです」と叫んだ。すると魔力は消え、現実のあらゆる試練が降りかかってきた。しかし、人々を愛し、尽くすことができるようになった彼は、本当の生きがいを感じることができるようになった、というお話です』

子どもと言っても親である自分とは異なる人間同士であり、自分の望むこと、自分が幸福と思うことが、子どもにとっても幸福とは限りません。

それは子ども自身が決めることです。

そして、「愛される」よりも「愛する」ことによる成長が子どもにとっての幸福、生きがいとなったことからも、自ら成長できるスキルを与えることこそが子どもの幸福につながると言えるのではないでしょうか。

その成長の過程において親のサポートが必要であり、重要であることは言うまでもありません。

ピアノの指導の目的も子育ての目的と同様に考えています。

一方的に教え込むようなレッスンではなく、土台となる基礎はしっかり教えますが、自ら考え成長し続けられるレッスンを行っております。

結城美帆子ピアノ教室では、老若男女問わず障がいの有無も問わず、「ピアノを弾いてみたい、ピアノが上手くなりたい」と言う方に向けてレッスンを行っております。

結城美帆子ピアノ教室に興味を持って頂けましたら、入会は自由ですので、お気軽に体験レッスンにお越しにください。