当教室では、親御様にお子様のピアノレッスンの見学をお願いしております。
その理由は、お子様をよーく見て欲しいからです。
ピアノは、他の多くの習い事と異なり一対一の人間関係で進んで行きますので、一人一人の特性が露わになりますので、窮地に陥った時にどのような行動を起こすかの特性も見えてきます。
個人レッスンの良さは、一人一人をよーく観察することができるので、個人の良いところを伸ばし、良くないと思われることを良い方向に改善することが可能と言うことです。
昨日、軽度の知的障害を伴う自閉スペクトラム症で支援級に通われている中学1年生男の子のレッスンがあり、感じたことを書きます。
保育園に通われている頃からレッスンにお越し頂いており、今年はピティナピアノコンペティションD級に挑戦するので、現在はコンペティションの課題曲をレッスンしています。
バロックは、バッハの平均律を演奏しますので、D級はレッスンを積み重ねてこなければ弾けるレベルではありませんので、〇〇君の努力には敬意を表します。
知的障害を伴い支援級で学ぶ自閉スペクトラム症のお子さんがピティナピアノコンペティションD級に挑戦するのは、すごく大変なことで、親御さんのご理解とご協力があってこそ可能なことなので、親御様にも感謝です。
指導者としても、とても大変なことですが、生徒さんがピアノを習うことで豊かな人生を送れるようになって頂ければと思い頑張ってレッスンを行っています。
が、一般の生徒さんであれば伝わるであろうことが中々伝わならいことが多々あり、心が折れそうになる時もしばしばです。
自閉症のお子様のピアノレッスンで共通していることは、お顔を見て挨拶ができない・お返事が出来ない・黙ってしまう緘黙です。
自閉症のお子様は、言葉の理解が一般の人と違うところがあるので、彼らの防衛手段として緘黙するのではないかと思います。
緘黙の次の手段は、〇〇です。
〇〇君には、練習の計画をノートに書くように指導しているのですが、具体的な書き方や計画の立て方の指導も行なっておりますが、本人曰く「やりません」とのことなので、書かなくても私が注意したことや、どのように練習するかを言ったことを覚えていられてやってくることが出来ればノートに書かなくてもよいことにしたのですが、案の定できておりませんでした。
「何時から何時にピアノの練習をするって決められないですか?」と聞きましたら、「バラバラで出来ません」と私の顔を睨み苛立ち声を荒げて言われました。
恐怖を感じました。
と同時に、自衛隊訓練生の事件が頭をよぎってしまいました。
〇〇にならないように、緘黙の段階でその子が理解できる言葉や指導方法を見つけ指導をすることが必要になります。
そうしてあげることで自分の良いところを伸ばすことが出来るようになります。
私はピアノの指導者ですから、ピアノが上手く弾けるように導きます。
ピアノが上手く弾ける人は、ピアノが弾けない人よりも豊かな人生を送ることが出来ます。
ピアノと言うキーワードでお友達も作ることができ、みんなでピアノを弾き合い楽しむことが出来ます。
音楽は喜びと希望・安らぎと癒しを与えてくれる不思議な力があり人生を豊かにしてくれます。
ピアノを演奏することは、発達障害を改善するのに効果があるとも言われております。
音楽でみんなが幸せな人生を送ることが出来ますように!
ただし、教えを受ける態度というものは障害が有る無しに限らず同じと考えておりますので、指導者の指示を受け入れていただけない場合は、レッスンにならないのでレッスンをお断りさせて頂くこともあります。