コンクールで入賞しなくてもいいですから、生涯にわたりピアノを楽しめる人に育って欲しいと願っています。
もし、認知症なるものを発症した場合、趣味があると進行を遅らせることも可能ですし、人生を幸せに暮らせます。
私の母は、脳梗塞を患い、再発するごとに認知機能も低下しましたが、母が出来ることを一生懸命に探して、一緒に行うようにしました。
母は、野菜作りが好きな人で、そのことをデイサービスでお世話になっている施設長さんにお話し申し上げましたら、デイサービスの花壇に、きゅうりやトマト・ナスを植えてくださり、母に仕事を与えてくださいました。
最初は、デイサービスに行くのを嫌がっていた母ですが、野菜のお世話をしたり、野菜の成長が楽しみになり、デイサービスに行くのが楽しみになったようでした。
人間が生きる為には、何かの役に立っていると言うことが大切なのです。
デイサービスの職員の方々には、心から感謝申し上げました。
家で過ごす時は、母やお習字をやっていましたので、一緒に般若心経を書いておりました。
母は、毎日家計簿をつけていた人なので、そろばんも一緒にやりました。
もし、母もピアノが弾ける人だったら、一緒に連弾やピアノ二重奏を楽しんだと思います。
母は、脳血管性の認知症でしたが、家で過ごす時は、一度もオムツを使いませんでした。
夜中に、トイレに間に合わない時もありましたが、私は尊厳を大切にしたいと思いましたので、母が嫌だと言うオムツは使わなかったのです。
ピアノの限らず、色々なことが出来ると、高齢者になってもそれなりに楽しく暮らせると思います。
ピアノは、幾つになっても弾けますし、1人でも楽しむことが出来ます。
ピアノのお友達もできます。
ピアノを習うことは、将来の生活を楽しく幸福に生きていく為の投資です。
子供の時に、基礎をしっかり身につけていれば、大人になり老人になってもピアノを楽しむことができます。
もう少しで80歳を迎えようとしている生徒さんは、私とピアノ二重奏を行いピアノライフを楽しんでおられます。
音楽でみんなが幸せな人生を!