心の糧になるピアノレッスン

心の糧になるピアノレッスン

ピアノのレッスンはライブであり、指導者と生徒のセッションです。

週に1回〜2回の繰り返しが、その子の人生における心の糧となるか、嫌な思い出、劣等感として残ってしまうかは、指導者の指導の仕方にかかっているのです。

子どもの時にピアノを習っていて、大人になって再開された生徒さんに、子どもの時のレッスンのお話を聞くと、「先生が怖かった」とか「練習が嫌いだった」「音符が読めなかった」「弾けるようにならなかった」とおっしゃる方が多いです。

中には、「レッスン中に先生が電話で話してた」とか、「レッスン中なのに先生はコーヒーを飲んでいた」というお話もありました。

40年ピアノの指導を行ってきて思うのは、音符が読めるようにならなかったり、自力で楽譜を読み自力で弾けるようにならないのは、100%最初に習った指導者に責任があるということです。

子どもの場合、指導者を選ぶのは親御さんですから、結局のところ親の責任ということになります。

導入期の指導は一番難しいので、指導経験が少ない指導者は難しいかもしれません。

私自身、ピアノを教え始めて20年くらいは試行錯誤の繰り返しで、どうにも上手くいかない生徒がいるたびに恩師に相談をしておりました。

その恩師も10年前に亡くなり、今は亡き恩師の言葉を胸にレッスンをしております。

音楽のレッスンは、一対一の個人レッスンが長く続きますから、人間として生き方や考え方も影響を受けます。

私が最初にお世話になった先生は、三浦環先生からご紹介された方の後妻になられ、前妻の3人のお子様を育てられた方でした。

先生について書かれて論文を目にして読むまでは、前妻のお子さんだとは知りませんでしたし、レッスンに通っていた時には娘さんや息子さんと何度もお目にかかっておりましたが、血が繋がっていなかったとは思いませんでした。

お孫さんが一人いらして、門下生の発表会ではお孫さんも演奏をしてましたが、血が繋がっているお孫さんとしか思えませんでした。

論文を読んで、これが音楽を愛する人の心なんだなと思いました。

人を愛することに血のつながりは関係ないのです。

これまで何人かの指導者に指導を受けてきましたが、私が長く教えを受けた全ての先生が、親御さん旦那様の親御さんも介護施設に入れることなく仕事を続けながら介護をして看取られているのです。

私も、施設に入所させることなく看取ることができました。

音楽って、愛なんです。

人間誰でもいつ何時介護が必要になるかわかりません。

色々な人がいるのが家庭生活ではないでしょうか。

人間は人間の愛によって癒やされ生きる力が湧き生きることが出来ます。

私はピアニストを育てたいとは思わない。

音楽を愛し全ての人を愛することができる人間に育ってほしいと思います。

親を施設に押し込んで、自分たちの幸せだけを望むような人間には育って欲しくないです。

パパとママを大切にできる人に育ってほしいです。

お子さんを親御さんの無償の愛で育てれば、パパとママを大切にしてくれる子さんに育つこと間違いなしです。

私はピアノの弾き方を教えることしかできませんが、人間として人を信じることを教えたいので、極力お約束したレッスンは休まないように日々体調管理をして生活をしております。

体調管理って結構大変なんですよ。

特にコロナ禍では大変でしたが、私は各曜日月4回レッスンを行っておりほぼ休みはありませんが、生徒さんが他の先生のレッスンに行く時に同行する以外はレッスンをお休みしたことはありません。

自分で自分を褒めてしまいます、素晴らしい!

病気にならないようにしたり、感染症予防は大変です。

………私とのピアノのレッスンが子どもたちにとって人生の糧となりますように………願いを込めて。