子どもにピアノを習わせる親御さんの目的は、もちろん上手くなって欲しいけど、それよりもピアノを弾くのって楽しいなっていう音楽好きに育てて欲しいのではないでしょうか?
ピアノを習ったことで、音楽が好きになって、そのおかげで大人になっても楽しめて、そんな人生を願って、親は子どもにピアノを習わせるのではないでしょうか?
「この子は、別にピアニストにしたいわけじゃないので、楽しく弾ければいいんです」とお考えの親御さんが多いと思います。
私も同感です。
小さい子どもが「ピアノを習いたい」という時、学ぶという感覚ではなく、遊びの感覚のように思います。
自分が子どもの頃に抱いた感情を思い出すと、子どもの気持ちがわかる気がします。
カスタネットや太鼓、鉄琴や木琴、笛やハーモニカ、鍵盤ハーモニカ、色々な楽器の中で、本物のピアノが一番面白かったです。
ポンと押せば、どの楽器よりきれいな音が出ました。
私の中では、ピアノの演奏が一番素敵に思えました。
それで、習いたくなったのです。
ピアノの次に感動した楽器は、ピアノの発表会の時に、講師演奏で私が習っていた先生がエレクトーンを弾かれたのですが、これが「素敵!」と思っちゃいまして、自分も弾きたいと思っちゃって、親にお願いして、エレクトーンの個人レッスンも受けるようになりました。
ピアノを習っていたので、エレクトーンの進みは非常に早く、習い始めて2年も経たずに指導グレード4級の試験に合格できました。
ただ、エレクトーンは、飽きるのも早かったです。
エレクトーンは、機械を操作して音をつくる楽器でしたので、ある程度弾けるようになると物足りなさを感じ、ピアノの良さを再認識できました。
バイオリンも習いましたが、バイオリンはアンサンブルは楽しかったですが、一人での演奏は、心地良いと感じるレベルにはなれませんでした。
結局、ピアノが一番良かったのです。
エレクトーンもバイオリンもすんなり弾けるようになったのは、ピアノで楽譜が読めるようになっていたことと音楽の基礎が出来ていたからです。
声楽を習ってオペラを歌いたいと思っても、楽譜が読めなかったり、正しい音程で声を出すことができなかったら、オペラは歌えません。
ピアノを習うと音楽の基礎が学べるので、音楽を楽しむための基礎が出来ます。
音楽を好きになって、音楽を楽しめる人に育って欲しいと思っています。