誕生の時、赤ちゃんは初めて空気を吸って大きな声で産声を上げます。
お医者様の研究によれば、世界中どこの地方や民族でも、産声は同じ高さの音程であることが分かりました。
すべての民族の赤ちゃんの産声の声の高さは、「ラ」の音の440Hzに近い音を出すことが分かりました。
即ち人間は生まれた時に「力一杯に泣き叫ぶとラに近い声の出る可愛い小さな声帯を持って生まれてくるのです」。
即ち全人類共通です。
不思議ですね。
その声が嗄れ声になるのも、鶯の様な美しい声になるのも、育つ間の環境によって決定するのです。
母親が一年中叫ぶ様な、叱る様な話し方をしている家庭の子どもは、母親そっくりの声の出し方と話し方をするのです。
逆に母親が美しい声で柔らかく話しかける家庭の子どもは、やはり美しい声で優しく話します。
声は家庭を中心とする社会的伝統です。
子どもは、4歳くらいになると1オクターブの幅の声が出せるまでに発達します。
従って、音程を外さないでしっかり歌えるのは4歳になってからです。
それ以前の子どもに無理に大声を出させると声帯を壊してしまいますから注意が必要です。
バリトンドクターと言われた耳鼻科の萩野先生は、「声帯は一度潰したら二度と元に戻らないのだから大切に使わなければいけない」と仰って、診察室で看護師さんに用事がある時は、鈴を鳴らしていました。
子どもに大きな声で歌わせるのは絶対によくないと仰っていました。
4歳になって音程を外さないで歌えない場合は、脳に問題がある可能性があるかもしれません。
どうぞ、お子様には、優しい鶯の様な声で話しかけてあげてください。
そうすると、美しい声のお子様に育ちます。
とにかく怒鳴らないことです。
怒鳴りたい時は、深呼吸をしましょう。
なるべく上顎と高くあげてあくびをする様にして喋ると喉に負担が少なく、喉を痛めることもないです。
イライラした時は、上顎を高く上げるとあくびが出ますから、それだけでもリラックスの効果があります。