ピアノコンクール

ピアノコンクール

しっかりとした行書の文字が美しい小学5年生の〇〇ちゃん。

4月から6年生になります。

来週、ピティナピアノコンペティションの課題曲が発表になるので、〇〇ちゃんに「コンペティションどうする?」と聞いたのですが、お返事がありませんでした。

指導者としては、A2級、A1級、B級と受けてきたので、今年は小学6年生以下のC級を受けられると良いと考えています。

ブルグミュラーコンクールやバッハコンクールも参加して良い結果を出しているお子様なのですが、コンペティションは4曲練習しなければならないので、それが大変と考えているようでした。

5ヶ月で4曲仕上げるのは大変です。

ただ、〇〇ちゃんは課題曲が弾けるレベルのお子さんなので、参加しないのはもったいないなーと言うのが指導者である私の本音です。

コンクールは、良い結果を出すことも大切ですが、参加することに意義があると思っています。

どんなに参加したいと思っても、課題曲が弾けるレベルにないと参加できません。

特に、ピティナピアノコンペティションは、就学前からバロック・古典・ロマン・近現代の4期を演奏しますので、自ずと4期を学ぶことになり、導入から幅広く色々な音楽に触れることができ音楽をより楽しむことができるのです。

コンペに参加しない生徒さんは、バイエルもしくはメトードローズを学び、次にハノンとチェルニー100番とブルグミュラー25番を学び、次にチェルニー30番とソナチネアルバムを学び、次にチェルニー40番とインベンション・シンフォニアとソナタアルバム・メンデルスゾーンの無言歌・シューベルトのアンプロムチュ・ショパンのワルツ・ノクターンなどを学び、上級レベルでやっとラベルやラフマニノフ・プロコフィエフなど近現代の曲を学びますので、小学卒業程度でピアノのレッスンを辞めてしまうと、本当のピアノの楽しさを味わえないかもしれません。

私が、ピティナピアノコンペティションをおすすめする理由は、導入期から4期が学べるからです。

導入から、様々な時代の曲を演奏することで、音楽の楽しさが増します。

コンペティションの指導を始めて、子供たちは近現代の曲が好きと言うことを知りました。

音楽の本質とは、音で何かを表現することですが、近現代の曲は子供は理解しやすく表現しやすいのではないかと思います。

コンクールの目標は、それぞれで良いと思うのです。

全国大会出場を目標にされるのも、地区予選通過を目標にされるのも、参加を目標にされるのも、課題曲チャレンジに参加して2期認定・4期認定を目標にするのも、それぞれで良いと思います。

全国を目指す人も、課題曲チャレンジを受ける人も、目標が違うからといって指導が変わるということはありません。

どの目標の生徒さんにも求めるものは同じです。

生徒さんの元々の力量や日々の練習時間によって、どこまで仕上げることが出来るかです。

コンクールを受ける方は、コンクール当日までの具体的な練習時間と目標を伝えてね。

レッスン回数は多ければ多い方が良い結果を出せますが、時間的にも経済的にも無理をせず出来る範囲で参加しましょう。

将来ピアニストを目指すのであれば、小学5年6年生で高校3年生以下のF級で金賞を取ることが出来ないと難しいですし、コンペティションでは、そういう人と同じステージで演奏することだってあるわけですから、周りを気にしても意味ないです。

昨年のピティナピアノコンペティションのF級の金賞は小学6年生でした。

将来ピアニストを目指す人は、初めからピアニストを育てているような指導者についてレッスンを受けていますから、日々の練習もレッスンの内容も違います。

特級グランプリを受賞している人やファイナリストになられた方のコンペティションの受賞歴を拝見すると、多くの人が金賞にはならなくても小学生のうちにF級を受け全国大会に出場しています。

私の教室はピアニストを育てる教室ではないので、飛び級は必要ないと考えておりますし、順次それぞれの目標でF級まで参加して頂けるといいなーと思っています。

欲を言えば、地区予選通過を目標にして頂けると嬉しいですけどね。

私の教室の指導目的は、生涯にわたりピアノを楽しみ音楽を楽しむことができる知識と技術を教えることです。

子育てが終わって親の介護が終わって、自分の人生を楽しめる時が来た時、ピアノのお仲間とピアノを弾き合うことが出来たら幸せだと思いませんか?

高齢者になった時、お孫さんに、月光の曲の1楽章や、ショパンの「雨だれのプレリュード」「ノクターン」、悲愴の2楽章などを聴かせてあげられたら、素敵だと思いませんか?

おじいちゃま、おばあちゃまの素敵なピアノの演奏を聴いたら、お孫さんは「私も、僕も、おじいちゃま、おばあちゃまのようにピアノを弾きたい」とおっしゃると思いますよ。

下手くそでは困りますけど、コンクールで予選が通過できるレベルであれば下手くそではないと思うので、ピアノだけに時間を費やさなくても良いと思います。

子供時代にしか出来ないことをたくさん経験させてあげてください。

感性は、経験で育まれるものですから。

感性が豊かな人は、平気で嘘をついたり出来ません。

政治家さんの中には、嘘をついても平気でいられる人もいるようにお見受けしますが、感性が乏しい人なのでしょうね。

素敵な行書体を書かれる小学5年生の〇〇ちゃんは、冬は毎年スキー教室に行かれているようで、スキーも級をお取りになられていますし、英検も3級、ダンスも習われているようです。

私も子供の頃に、母の恩師でもあった大久保龍石先生からお習字を習い、楷書はあまり好きではないのですが、草書は好きでコンクールや展覧会に出展させて頂いておりました。

父が日舞が趣味だった影響で、私も日舞(岩井流)で習いました。

子供の時に色々なことを経験すると、大人になった時、色々な趣味のお仲間ができてお友達がたくさんできると思います。

趣味のお仲間は、生涯の友になると言われます。

ピアノのレッスンは、幸せな人生を送る為にあるのです。