ピアノが上手く弾ける身体作り

ピアノが上手く弾ける身体作り

私は、基本的に教え込むような指導はしないのですが、コンクールに参加される生徒さんの場合は時間が限られているので、本人が欲望を持たなくても導くことはあります。

指導者が良かれと思って教えようとしても、生徒さん本人が望まなければ改善することはないので、生徒さんが望むのを待つようにしているのですが、悩ましいところです。

昨日レッスンにお越しになられた生徒さん。

今月、ピティナピアノコンペティションのC級の予選を受けるのですが、力が入っているので、粒がそろわず音が響かなかったり凸凹していたりしているので、姿勢を良くする指導と手首が下がり押して弾いているので手首を上げる指導をしたのですが、本人曰く「手首を上げると弾きにくい、姿勢を直すと弾きにくい」とのことです。

そこで、生徒さんに「上手く弾けていると思う?」と聞きましたら、案の定「はい」とお答えになりました。

本人が上手く弾けていると思っているので、言い方を変えれば本人は満足しているので、直すのは難しいです。

本人が、もっとこんな音を出せるようにしたいとか、もっとこんな風に弾けるようになりたいとか思うまで、感性が育つまで待つしかないかなーとか思いつつもどうしようかと悩んでいます。

多くのピアノの先生は、生徒さんの心なんて無視してコンクールで良い結果が出せる指導をすると思いますが、本人が心から納得していないことをやらせると心に葛藤が生じることがあるので、私はあまり好まないのです。

本人が気付くように一生懸命に導くことはしますが、永久歯が生えてくるからと言って、まだ動かない乳歯を無理やり抜いたりはしませんでしょう。

時期を待つことも必要なのです。

子供のピアノ指導は、本当に難しいです。

私が敬愛する亡き井内澄子先生や宮沢明子先生は、子供にピアノを教えるのはとっても難しいとおっしゃられて、NHKの「ピアノのおけいこ」以外では、子供の生徒さんは教えなかったようです。

子供の心を無視して無理矢理教え込むことは可能ですが、子供の心を潰してしまうことにもなりかねないですから、子供のピアノ指導は本当に難しいです。

最後までお読み頂き有難うございました。

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今日は良いお天気になりそうですね、素敵な一日になりますように!