子供のピアノコース

4歳〜

子どもたちが初めてピアノを習うとき、そのレッスンは「音楽」を楽しむための時間でなければなりません。そして「本当の楽しさ」とは、決して目先のことで喜ばせるような、子供に媚びたレッスンから生まれることはなく、子ども自身が心で感じたり想ったり考えたりした「イメージ」を、思い通りに「音で表現する」という、音楽の本質に適った、実直なレッスンの中でこそ導き出せる深い感情のことです。音楽という芸術の力が子どもたちの心を開き、その魂を誘うからに他なりません。

その為にはやはり、導入期から、子どもを一人の「人間」として尊重し、心や感性を育てるための、“初めから音楽するメソッド”与えることが大切です。子どもの「特性」や、子どもの数だけ存在する「個性」を考え合わせて、どの子にも「理解」できる喜びをもたらすことと、小さな美しいもの、小さな暖かいものを、一人ひとりの歩幅で、てくてくと共に拾い集めながら歩んでいくという音楽教育家北村智恵先生のレッスンのあり方に賛同し、導入の教則本は、北村智恵先生のピアノメソッド『ピーターラビットと学ぶはじめてピアノ教本全3巻』を使ってレッスンを行っております。お子様の特性と個性によっては、他の教本を使うこともあります。

『ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本全3巻』は、世界で初めての「表現」から入るピアノメソッドです。導入から楽典の知識・演奏の技術と同時に「音楽の本質」(=音で何かを表現すること)を学ぶ、革新的なメソッドです。本当の技術とは「表現」に必要な事柄すべてと考え、たった一つの音でも奏法の違いで「伝える内容」が変わるということを最初から学びます。音楽というものが、「音」で何かを表現することであるという「音楽の本質」を最初から学び続ける内容であり、楽典偏重ではなく技術偏重でもなく、「表現」する喜び、音楽することの喜びを得ていくメソッドです。

「音楽性」+「楽典」+「技術」 各曲の学習事項は、次の曲で学ぶ課題に関連づけられ周到に配列されています。1巻から3巻まで、前後の曲のつながりや対比を意識して順番に学ぶことが、「楽典」や「技術」へのより深い理解につながります。挿入曲は、ビアトリクス・ポターの絵本からのシーンをイメージしたオリジナル曲と、古いイギリス民謡です。それぞれに絵と表題がつけられ、そこから想像したことを音で表現する体験が、子どもたちの「音楽性」を育てます。

「自分の音を聴く力」 1巻の1曲目から、両手を均等に扱い、異なる指で弾くことを学びます。音質・音色・音量,テンポ、アーティキュレーションを聞き分け弾き分けるための学習課題を一つ一つクリアすることによって、自然に「自分の音」を聴く力が育ち、打鍵のコントロール、ポリフォニーの奏法をマスターします。

「自分の音楽を創る力」 1曲1曲の音楽表現にこだわり、指導者と生徒が時間をかけて一緒に学べるように、たくさんの応用課題が盛り込まれています。暗記や訓練に終始する練習ではなく、初めから音楽の本質に沿って学ぶことで、子どもたちのイマジネーション・思考力・リスニング・演奏力が鍛えられ、「自分の音楽を創る力」が身につきます。全3巻終了後には、余裕を持って次のステップ「 ブルグミュラー25のやさしい練習曲op.100」に進むことができるようになります。

「ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本全3巻」終了後は、バロック・クラシック・ロマン・近現代に至るまで、各時代の様々な作曲家の作品をバランスよく学びます。

7歳までは、絶対音感のトレーニングも行います。