今は、公立学校は、担任の先生のご自宅へ電話をかけて相談するなんてことは出来ないようですね。
学校の先生たちも、働き方改革で、生徒や保護者との相談も勤務時間内に学校で行うようですね。
あるお母様が、「昭和の時代の学校とは違いますね」とおっしゃっておりました。
子供は、担任の先生にも相談するのが難しい状況になっているようですね。
人と人との関係が薄くなっているのですね。
ピアノの先生は、レッスンの時間以外でも、無報酬でメールや電話での相談に対応してますから、働き方改革なんていうのは無縁な仕事ですが、こんなせちがない世の中だから、いつでもお金に関係無く相談できる人間が必要なのかな、とも思います。
私が、人生で最大の危機に陥った時、私の命の灯火が消えずに今に至れたのは、精神科医の友人が何度も電話で私の話を聞いてくれたからです。
この精神科医の友人に、あまりにも辛くて「入院させて」と言ったこともありましたが、友人は「精神科に病院に一度入院したら社会復帰が難しくなるから絶対に病院に来ちゃダメだよ。電話をかけてきてもいいから、出られる時は出るから、苦しい時は電話をしてきなよ。絶対に来ちゃダメだよ。」と言ってくれました。
何度も話を聞いてもらいましたが、病院に行ったわけでもないので、私は患者でもありませんでしたし、利害関係はありませんでしたし、友人にお金を払ったことはありませんし、もちろんお金を請求されてもおりません。
立ち直ることができた時、人間は人間の無償の愛によってのみ立ち直ることが出来ると思いました。
ロジャース派のカウンセラーは、「共感」と言う言葉を使うのですが、真剣に生きている人間に対して共感なんて出来ないです。
だから、アドバイスなんて無意味なのです。
自分の道は自分で切り開くしかないのです。
それが出来るのは、人間の愛に支えられていてのことです。
人間の生命力を維持させるのは、医療でもカウンセリングでもない。
人間の無償の愛のみです。
精神科医の友人は、アドバイスや意見を言うことは一切せず、ただ私の話を電話で聞いてくれただけでした。
話をすることで、心の整理ができて生きる力が戻ってくるのです。
人間は、心が弱っている時、マインドコントロールをされやすいので、有料でカウンセリングなどを受け始めると、ドツボにはまりやすくなるので注意をした方が良いです。
私は霞を食べて生きてはいけないので、ピアノの指導料は頂きますが、コンクールで最高の演奏が出来るようにメンタルサポートは、可能な限りレッスンの時間外でも無償で行います。
人間を育てるのに、働き方改革なんて言ってられませんよ。
そんなこと言ってたら、人間を育てることなんて出来ません。