心が折れること。結城美帆子

私の教室は、コンクール参加をされている多くの生徒さんが、それぞれの目標を達成しております。

今年のブルグミュラーコンクールに参加された生徒さんも、実は私が想像していた通りの結果になっております。

そんな中、体験レッスンにお越し頂いた親御さんから「先生のお教室には「優秀な生徒さんが多いのでしょうね」と言われましたが、私の教室は、現在は自閉スペクトラム症の生徒さんが多く、健常のお子さんは少ないのです。

自閉スペクトラム症の生徒さんでも、ピティナピアノコンペティションで地区予選を通過し地区本選出場をした方もおります。

教え方なのです。

正直、自閉スペクトラム症の生徒さんにピアノを教えることって、すごく大変です。

ましてや、コンクールで結果を出してあげることは、とてつもなく大変です。

でも、結果を出してあげて欲しいと成功体験をさせてあげることで、ピアノに自信が持てるようになると思います。

障害があっても、何か一つでも自信が持てることがあれば、心を強くして生きていけると思うので、すごく大変であっても、生徒さんが幸せに生きていくことができるお手伝いが少しでもできればと思い、一生懸命に指導をさせて頂いております。

ブルグミュラーコンクールに出場した生徒さんの採点表を見て思う事。結城美帆子

どの生徒さんの採点表を見ても、普段のレッスンで私が生徒さんに思っている事が書かれております。

コンクールの時だけ一生懸命に直そうとしても、ダメと言うことです。

普段から基礎をしっかり身につけておかないと、ダメと言うことです。

楽しいレッスンと、生涯楽しむことができるレッスンは、違うと言うことです。

ピアノを生涯に渡り楽しめるようにするレッスンは、導入期から悪い癖をつけないようにして、音楽の三要素「リズム・音程・ハーモニー」を身につけさせることではないかと思います。

正しいリズムを打てるようにするには、正しい拍子が打てなければできませんから、まずはメトロノームに合わせて手拍子が打てるようにすることから教える必要があります。

拍子とリズムは、ピアノを弾く上で一番大事なことなのです。

子供も大人も、多くの生徒さんが、すぐにピアノを弾こうとするのですが、まずはリズム読みです。

音符の長さが正確に弾けていないとコメントされたり、拍子を意識しましょうというコメントを頂いている生徒さんは、音楽の三要素が身についていないと言うことです。

「こんなこと」と、思われることが、案外できないのです。

大人の生徒さんの多くが、手拍子を打ちながらリズム読みをするのが中々うまくできません。

音価を言いながら読むことも重要です。

大人の生徒さんがよくおっしゃる言葉で「短すぎましたか?」とか「長すぎましたか?」があるのですが、音楽は数学なので、音符の長さは短いとか長いとか感覚で言うことではなく、1拍とか2拍とか数字で言うことなのです。

リズムは、足し算ではなく、割り算なのですが、リズムの基本は2つ割か3つ割なのですが、これが案外難しいようです。

大人になってピアノを始めた生徒さんで、私が教えた生徒さんの中で2つ割と3つ割がすぐにできた方は一人もおりません。

お子様でもできるまでには時間がかかります。

4分の4拍子は一小節に四分音符が4つ分入っていることと教えるのですが、間違いではないのですが、一つのリンゴを4つに割るのが4拍子なのですね。

なので、オペラでは、指揮者が、ここは4分の4拍子だけど二つ振りと言う箇所もあるのです。

プッチーニのオペラ『ボエーム』の時に、「ここは4つ振りで、ここは二つ振りだから、少し早くなるのよ」と言われました。

音高音大では、ソルフェージュの授業があり、基礎を徹底して学ぶのですが、趣味の方の場合はピアノを弾ければ良いとレッスンにお越しになられる方がほとんどなので、基礎を重要視せずただピアノが弾ければ良いと言うレッスンになりがちですが、基礎をしっかり教えないとたとえ趣味であってもうまく弾けるようになることはないですし、コンクールでファイナルに出場することやピティナピアノコンペティションで全国大会出場することは難しいです。

結局、コンクールの採点表には「基礎ができていない」と言うことが書かれているのです。

面倒に思わず、基礎をしっかり学びましょうね。

急がば回れです。

基礎って、そんなにたくさんあるわけではないから大丈夫ですよ。

まずは、手のフォームを身につけましょう。

手のフォームが身につけ前にピアノを弾いてしまうと、悪い癖がついてしまい、直すのが大変なのです。

ピアノを弾く手のフォームは、ソフトボールを持った時の形です。

小さいお子様は、手が小さいですから、お子様の手の大きさに合わせたものを作ってあげて欲しいと思います。

三つ子の魂百まででのことわざがあるように、きちんと教えて、きちんと覚えれば、頭が壊れない限り正しいフォームで弾けます。

音符の長さも、最初に正しく教えて正しく覚えれば、癖になりますから、頭が壊れない限り正しく弾けます。