40年の指導経験がある私だからわかること。結城美帆子

ピアノを教えて始めて40年が過ぎ、障害がある方にもピアノを教え始めて30年が過ぎました。

最初は自分が教えられたように教えていたのですが、上手く弾けるようになる生徒もいれば、上手く弾けるようにならない生徒もいて、たくさん悩みました。

指導法の勉強をしたり、発達障害の子どもたちを教えるようになってからは、心理学や精神分析学も学びました。

もっと障害者のことも知らなければ教えられないと考えて、障害者の施設で介護員として働いたりもしました。

おかげで、今は数回指導をすれば発達障害がどうかがわかるようになりました。

私は、医師ではないので医師法で診断をする権利はありませんが、十中八九わかります。

発達障害の中にも、自閉スペクトラム症や、学習障害、多動障害、ADHD、現在は自閉スペクトラム症に統合されてしまいましたがアスペルガー症候群や広汎性発達障害、カナー型自閉症など色々ありますが、見分けも出来ます。

知的障害を伴うカナー型自閉症の場合は、養育手帳を発行して頂けて色々な支援を受けられるので医師の診断を受けている子供が多いようですが、他の発達障害の場合は、親も気付かなかない場合もあるようです。

本人は、発達障害と言う自覚はないようです。

本人が不都合を感じなければ、医師の診断を受けなくても構わないと思います。

医師の診断を受けたからといって、治療法があるわけではないですから。

ただ、アプローチは変えたほうが良いと思います。

発達障害の人は、ワーキングメモリの関係で、覚えることが苦手だったり、想像力が乏しい場合があります。

質問に答えられなくて黙ってしまう場合、質問されている意味すら理解できなくて緘黙する場合もあるようです。

定型発達のお子さんでも発達障害のお子さんでも、私はつねに考えることを要求します。

自分で考えて自分で行動できる人に育って欲しいからです。

なので、私にとっては、ピアノを指導する上で発達障害は関係ないのです。

発達障害かも知れないと思った時は、アプローチを変えれば良いだけです。

社会には、発達障害でも何の支援も受けることなく色々な分野で活躍している人がたくさんおります。

私は、ピアノを教えるのに健常者も障害者も子供も大人も関係ないのです。

障害者の為のピアノパラリンピック全国大会などと言うものもありますが、私は健常者と障害者を分けなくても良いのではないかと思います。

みんなが一緒でいいと思います。

当教室にレッスンにお越し頂いているお医者様のお話。結城美帆子

新型コロナウイスルの感染予防について。

「普段からアルコール消毒をすると良い、僕は一人の患者さんを診察したら聴診器もアルコール消毒をしている」

と、おっしゃるおりました。

マスクは、ウイルスを通してしまうから、マスクで感染は防げないともおっしゃっておりました。

使用済マスクの処分の仕方が大切ともおっしゃっておりました。

ただ、マスクをしていると顔を直接触る機会が減るから良いとのことです。

「ピアノの先生は対面でレッスンするから大変ですね」

とも言われました。

そうなのです。

生徒さんの息やつばをけっこう浴びているのです。

なので、生徒さんには、マスクの着用をお願いしたいと思います。

私自身が、生徒さんからの感染のリスクが高いので、よろしくお願い致します。

自閉スペクトラム症ピアノレッスン。結城美帆子

私は、30年くらい前に知的障害者の施設で介護の仕事をしていた経験があります。

特別支援学校の高等科から、施設見学があり、高等科を卒業と同時に多くの知的障害者が入所してきました。

ほとんど寝たきり状態で、しゃべることが全くできない人もおりました。

しゃべることはできても知的能力が低いため、意思疎通が困難な人もおりました。

脳に何らかの障害があって、みんなあのようになるのだろうと思います。

もしかしたら、施設で私が接した人の中にも、自閉スペクトラム症の人がいたかもしれません。

30年前は、自閉スペクトラム症という診断名はありませんでした。

人間の脳って不思議ですね。

音痴も脳に問題がある場合がありますので、本人が自覚ができれば音痴を直すことが可能ですが、ほとんどの場合本人に自覚がないので直すのは難しいのです。

知的障害者も、本人が出来ないこと・わからないこと・違うことが自覚ができないので、できるようにすることが難しいのではないかと思います。

ラカンの精神分析で有名な3人の囚人の話を考えると、わかりやすいと思いますので、ラカン精神分析の入門書をご覧ください。

元京都大学医学部教授の新宮先生や、フランスに25年滞在してラカンを研究してきた精神分析家向井雅明先生の著書をお勧め致します。

約30年障害がある方々にもピアノを教えてきてわかったことは、脳の発達には臨界期があるのではないかということです。

定型発達の子供の場合も脳の臨界期がありますが、発達障害の子供にもあると思います。

多数の論文を読むと、多くの研究者が、8歳〜10歳と書かれております。

私の経験からも同じです。

鉄は熱いうちに打てということわざがありますが、基本的なものが出来上がるのは8歳〜10歳までのような気がします。

定型発達の子供の場合は、2歳までに脳は最初の臨界期を迎えると言われております。

2歳〜8歳で次の臨界期を迎えると言われております。

私のこれまでの経験から、発達障害の子供の場合でも、8歳までにアプローチを行えば、発達障害の改善が可能ではないかと思います。

私は、希望されるお子さんで60分レッスンを受けている生徒さんのみに、ピアノのレッスンの他に脳のトレーニングも行っておりますが、音符が読めるようになったり、音符の計算ができるようになったりと、明らかに成果は出ております。

ピアノは、ピアノが脳に良いと言われますが、ピアノを弾くために必要な能力を身につける必要もあるのです。

一般的な方は備わっているのですが、発達障害者は備わっていないことが多いので、ピアノのレッスンに入る前に、ピアノを弾くために必要な能力を養うことから始める必要があるので、通常の30分レッスンでは限界があります。

ピアノの上達には、健常者も障害者もゴールデンエイジがあります。

ゴールデンエイジを逃さないようにしたいですね。