ピアノは簡単に弾ける楽器ではありません。結城美帆子

世の中では「ピアノは簡単に弾ける」といったレッスンが流行っているようですが、鍵盤を叩けば誰でも音を出すことはできますが、簡単に弾けるようになる楽器ではありません。

むしろ「ピアノは難しい楽器だ」と覚悟して、ピアノと正しく真摯に向き合ってレッスンを受けて頂きたいと思います。

ピアノは、障がいがあっても弾けるようになりますし、ピアノを弾くことを楽しむことは可能ですが、努力も必要です。

健常者が10回で弾けるようになる曲だとしたら、障がいがある方は30回のレッスンが必要なくらい努力が必要です。

私の仕事は、ピアノを弾けるようにすることであって、癒しを与えることではありません。

健常者でも、障害者でも、ピアノが弾けるようにすることに何ら変わりはありません。

障がい者にピアノを教えるのってとっても大変なことなのです。

ピアノは、健常者でも簡単に弾けるようになる楽器ではないですから、障害者の場合は健常者以上に習う方も教える方も労力を必要とします。

どんなに苦労しても、できない生徒ができるようになった時の喜びはひとしおです。

苦労が大きければ大きいほど、喜びも大きいのです。

だから、どんなに苦労してもピアノを教えることをやめられないのです。

出来の悪い生徒を一生懸命に教えて、出来の悪い生徒が上手に弾けるようになった時の喜びは、私の心の栄養素なのです。

以前は、音楽療法的な指導もしておりましたが、私には向いていないと思いましたので、現在は音楽療法は行っておりません。

現在は、健常者も障がい者も子供も大人も、ピアノがうまく弾けるようになることを目的としたレッスンをしております。

発達障がいの方に30年ピアノを教えてきて思う事。結城美帆子

自閉症スペクトラムやADHDなど発達障がいのお子様は、特別支援学校や特別支援クラスを選ぶ事ができ特別に支援を受けております。

何のための支援なのでしょうか?

支援の目的とは何なのでしょうか?

中学までは義務教育だから、学力が身についていなくても進級できる卒業できますが、高校からはそうはいきません。

義務教育とは、学校へ行けば良いという事だけではなく、文科省が定めた指導要項すなわち学力を身につける義務もあるのではないでしょうか?

学校と親には、子供に学力を身につけさせる義務もあるのではないでしょうか?

障がいがあるからできなくていいという事ではなく、社会で生きていくために必要な事を学び身につけさせる事が義務教育であって、そのために支援があるのではないでしょうか?

外国では、たとえ義務教育でも学習要項に定められた事が一定基準に達していない場合は進級をさせず落第になる国もあります。

義務教育の内容は、社会の中で生きていくために最低限度必要な事を学ぶだけですから、その最低限度の事が出来ていなかったとしたら、どうなのでしょうか?

多くの小学校は、相対評価ではなく絶対評価ですから、「良く出来る」までは出来なくても構わないと思いますが、「出来る」という評価はほしいですね。

一般の小中学校と特別支援学校は、そもそも教育の目的が違うと思います。

親は、子供の将来の事をよくよく考えて、どこで何を何のために学ばせるかをよくよく考えて、選ぶ必要があると思います。

なぜなら、子供は自分で選べないですからね。

私は、障がいがあっても、ピアノが弾けるようになる事を目的に教えており、機能改善を目的とした音楽療法は行っておりません。

私が、発達障がいの子供に脳のトレーニングと読み書き計算の指導を始めた理由は、社会の中で生きていけるようにしたいからです。

学校では、出来なくても個人的な指導をしてくれたりはしないですから、出来ない事は親が教えるしかないのです。

私は、精神分析をもとにした自閉症者への指導方法を親に教えているだけです。

なぜなら、学習は毎日やる必要があるからです。

私の願いは家族みんなでピアノを音楽を楽しんで頂くことです。結城美帆子

ピアノを弾くことは認知症予防に効果有りと日本認知症予防学会も言っております。

お子様にピアノを習わせるだけではなく、お父様もお母様も土日などお仕事がお休みのときなどに、ぜひピアノを弾いてほしいなと思います。

おじいちゃまや、おばあちゃまも、指一本でもピアノは弾けるので、お孫さんと一緒にピアノを弾いてほしいなと思います。

みんなが普通にピアノが弾ける世の中になったらいいなと思います。

ピアノの先生は、そのための黒子です。

母の介護で2年間発表会が出来ませんでしたが、来年の3月には久しぶりに発表会を行う予定です。

来年の発表会には、ご家族みんなで参加して頂けるような企画を考えておりますので楽しみにしていてくださいね。

音楽は争うことでも努力を強いることでもなく、音楽は心と体に作用して生きる力を与えてくれるものです。

アルツハイマー型認知症は、40歳くらいから20年かけて発症すると言われております。

ピアノで認知症を予防するには、定年後に習い始めるのではなく、40歳くらいから習い始めると良いのではないでしょうか。

日本政府は、認知症発症を1割減という目標を立て、認知症の人が安心して暮らせる社会と言っておりますが、認知症にならないようにすることが大切なのではないでしょうか。

私の個人的な考えですが、私は脳の機能が失われたら生きていたくないと思っております。

最期まで自分の考えで自分の意思で生きていきたいと思っております。

認知症は、生活習慣病が元になって発症するとも言われております。

生活習慣を改善するには、意志力が必要です。

意志力を強くするためには、前頭前野を鍛える良いです。

ピアノで脳を鍛えて、楽しく認知症を予防しましょう。