2019年ピアノパラリンピック全国大会の講評委員を務めさせて頂いて。結城美帆子

出演者の皆様の演奏があまりにも素晴らしかったので、途中から演奏に聴き入ってしまいました。

ピアノの先生はもちろんですが、趣味でピアノを楽しまれている方でも上級レベルまで弾ける方は、昨日の障害者の演奏がどれだけ凄いものかおわかり頂けると思います。

自閉症者は、心が無いとか言われますが、昨日の自閉症者の演奏を聴いていて、自閉症者の一人一人の心を感じました。

心を澄まして聴くと、自閉症者の心の声が聞こえます。

魂の叫びです。

音楽は、神様からの最大の贈り物です。

彼らの演奏を聴いているうちに、講評をすること自体おこがましく思えて来ました。

なんと純粋な音楽なのでしょう。

講評用紙には「素晴らしい演奏です」としか書けませんでした。

6月7月とピティナピアノコンペティションの地区予選の演奏を聴き、8月の頭に地区本選を聴きましたが、昨日のピアノパラリンピックの演奏が一番素晴らしい演奏でした。

20年30年40年とピアノのレッスンを継続しているのです。

「継続は力なり」と申しますが、本当です。

昨日、オーディエンス賞を受賞された岩本晃太朗君17歳のラフマニノフの「前奏曲  嬰ハ短調  作品3  第2番」は、見事な演奏でした。

当教室には、ピティナピアノコンペティションE級に地区予選で入選した高校一年生の生徒が現在2名おりますが、当教室の生徒よりも、岩本君の方がはるかにレベルが上です。

当教室の2名の生徒は、ラフマニノフの前奏曲はまだ弾けません。

結城美帆子門下生の健常者の皆さん、頑張りましょう。

ショパンやプーランク・ラベルも素晴らしかったです。

重度知的障害者で自閉症の明石さん29歳のショパンのノクターン「遺作  嬰ハ短調」も素晴らしかったです。

明石さんは、楽譜が読めないので、色音符で弾いているとのことです。

音楽は、コミュニケーションを可能にしてくれるのです。

肉体的には、すごく疲れた一日でしたが、心が幸せに満たされた一日でした。

音楽って、やっぱり素晴らしい。

音楽をやってきて心から良かったと思いました。

ピアノの先生をしていなかったら、彼らと出会うことが出来なかったと思うし、彼らの魂の音楽を聴くこともで出来なかったと思う。

感謝です。