2歳〜85歳の方にピアノを教えていて思う事。結城美帆子

シニアの方による痛ましい交通事故が続けておきましたね。

当教室には、後期高齢者の方も数名レッスンにお越しいただいており、車の運転免許更新の時に、皆さん認知症の検査を受けられたようで「90点以上でした」とか「満点でした」とご報告を受けております。

認知症の検査を受けて満点でも、シニアの方のピアノのレッスンをしていると、認知能力や判断能力が衰えているのがわかります。

ピアノは、認知(楽譜をよーく見る)・判断(定位置で弾けるか?指を広げなけれなならないか?何度広げなければならないか?寄せるのか?またぐのか?など瞬時に考えて判断)・操作(実際に指を動かす)の一連の流れの繰り返しで弾いていきますが、それも両手ですから、ピアノを弾くという事は、すごく頭を使い大変な事なのです。

ピアノを弾く手順は、子供でも大人でも高齢者でも同じなので、脳の発達が未熟な幼児や、脳が衰え始めている大人も、認知・判断・操作の一連の流れがスムーズに流れないので、上手く弾けないのです。

ピアノは、脳の発達と認知症の予防に良いと言われるのは、ピアノを弾くという行為が脳を使うからです。

脳の画像診断が専門で脳の学校も営んでいる加藤プラチナクリニックの加藤先生は、脳は50歳を過ぎても伸ばす事ができると著書で書かれております。

ただ、長年シニアの方にもピアノを教えてきて思うのは、認知・判断・操作の一連の流れが年齢とともに個人差はありますが遅くなるように思います。

ピアノを弾くには、身体的能力も必要ですから、年齢とともに身体も柔軟性が衰え硬くなってきますから、テンポが速い曲を弾くのは難しくなっていくように思います。

シニアの方にピアノを教えていて思う事は、認知症の検査が満点だからといっても車の運転が絶対大丈夫という事にはならないように思います。

運転免許が更新できると、安心して過信する人もいるように思います。

2人を死亡させたバスの運転手さんは、10年前から糖尿病を患っていたとの事、糖尿病はよくよく管理をしないと食後に睡魔が襲ってくる場合がありますから、通院して治療を受けているから大丈夫という事ではないと思います。

事故を起こされた人は、自己管理能力が低かったのではないでしょうか?

私は車の運転をやめて10年が過ぎました。

運転をやめた当初は、多少不便も感じましたが、今は何の不便も感じません。

私が車の運転をやめた理由は、健康のためと、車を運転する事によるリスクを無くし少しでもストレスを少なくしたかったから、ピアノを教える事に集中したかったからです。

車の運転は、すごく集中するので神経が疲れました。

事故を起こしたら、すごいストレスになるでしょうし、外環道でスピード違反で覆面パトカーに捕まった時は、ショックで、ピアノのレッスンをする気持ちになれませんでした。

車は、確かに便利です。

でも、時間に余裕ができるようで時間に追われるように思いました。

車が無くても生活ができるところで生活をすれば良いだけの事です。

事故を防ぐには、自分を過信しない事です。難しいですけどね。

ピアノを長〜くやっていると、自分を客観的に見つめる事もできるようになります。

ルーティンがこなせなくなった時が、ピアノを教えるのをやめるときと思っております。

政府は、高齢者が自分で車を運転しなくても生活ができるようにすべきです。

5月から公共の乗り物を使って来られるノバホールでシニアの方のレッスンを始めようと考えております。