自閉スペクトラム症の生徒さんのピアノレッスン

自閉スペクトラム症の生徒さんのピアノレッスン

年長さんの時から習い始め、現在中学1年生です。

来月、 ブルグミュラーコンクールにチャレンジします。

ブルグミュラー18番から「大雷雨」を演奏するのですが、ペダルを入れることができません。

ペダルは、タイミングを覚えるまでが大変です。

自閉スペクトラム症の子は、感覚とかタイミングとか、目に見えないものを理解するのはとても困難で、今日のレッスンで「ペダルは入れない」と本人が言いました。

自閉症の特徴として、主体がないので、一般的な子どもだったらペダルを入れて弾きたいと強く望むのですが、自閉症の子は「どっちでもいい」と言います。

私とは真逆のパーソナリティなので、正直イライラする時もあります。

そう言う時は、サルコリ先生と丸山徳子先生の教えを胸に頑張ります。

私は、こんな風に弾きたいとか、想像するのが好きですし、色々工夫をして弾くのが楽しかったのです。

ペダルの習い始めは、上手くレガートが出来なかったり、タイミングが上手くいかずプッツと切れてしまったり、練習のし過ぎと言いますか、上手くできなかったからですが、ペダルの棒を2度ほど追ってしまったことがありました。

自閉症の子に限らずですが、諦めずに最後まで頑張れる人に育って欲しいと願っています。

災害に遭遇した時、諦めることは死ぬと言うことだってあります。

今の子供たちは、100%の確率で首都直下型地震を経験すると思います。

生き延びる為の力を養いましょう。

救助を待たなければならない状況に置かれた時、諦めずに生き延びる方法を考えられる人に育って欲しいと願っています。

希望が持てる人になって欲しいです。

『何かの目的を心に抱き初めて希望が生じる、やりたいことがない者には希望がない』聖路加国際病院名誉院長でNPO法人全日本障害者音楽連盟名誉会長(故)日野原重明先生のお言葉です。