発達の最近接領域とピアノ指導

発達の最近接領域とピアノ指導

子供には一人ひとりそれぞれの発達の仕方やペースがあり、その時々に、少し教わればできるようになる「発達の最近接領域」があります。

それを見極めようとせず、とにかく上を目指そうとしていれば、IQが高い子でも苦しくなっていきます。

例えばIQが100の子供は、知的機能の発達が平均的と言えますので、その子は、普通に平均的に成長していく可能性があります。

大人がその子の様子を見て「これくらいのことができるなら、もっと頑張れば上を目指せる」と言い始めたら、その子にとって厳しい生活が始まるかもしれません。

重要なのは、その子の能力や特性を見極め、少し教えれば身につく領域を探すことです。

ピアノは、自宅でどのピアノを使って練習をしているかを把握することも重要に思います。

自宅で電子ピアノで練習をしている生徒さんの場合、ピアノの弾き方を教えるレッスンは出来ますが、電子ピアノは構造やタッチがグランドピアノとは違うので、スタッカートやテヌートなどの奏法を教えることができないからです。

今日は、レッスン3回目の年少さんのレッスンがありましたが、3回目のレッスンで88鍵盤から「ド」を探すことができ、標準バイエルの右手と左手No.10までと、対象に両手で弾くことまで出来、右手で「ちゅうりっぷ」を弾いて終わりました。

この生徒さんは普通のお子さんなので知能検査は受けておりませんが、経験から想像すると、ワーキングメモリが平均値よりも相当高いお子さんではないかと思います。

ピアノを学ぶ上で、記憶する能力は重要です。

私のレッスンでは、音符が読めるようになるまでは楽譜を見ないで手を見てしっかり指を動かすことから始めるので、指番号を覚えることと、私が言った数字を復唱出来ないとピアノのレッスンは出来ないのです。

一人ひとりのお子様の発達の最近接領域を見極め、一人ひとりに合ったペースで、どの生徒さんにも「わかる、できる」喜びをもたらすレッスンを行っております。

結城美帆子ピアノ教室では、幼児〜40歳までの初心者を募集しております。

経験がある方は、40歳以上の方もOKです。

継続は自由ですので、まずは体験レッスンにお越しください。