障害がある子どもへのピアノレッスンで大切なこと

障害がある子どもへのピアノレッスンで大切なこと

Buonasera

ピアノ教師の結城美帆子です。

本日もブログにご訪問頂き誠に有難うございます。

本日は、障害があるお子さんへのピアノレッスンで大切なことについてのお話です。

障害があるお子さんにレッスンを行っていく上で一番重要なことは、保護者と価値観や教育観が一致していることです。

一般的に、障害があるお子さんは健常のお子さんよりも時間と手間がかかるのは事実です。

指導者が、その子をみくびらず、信じ、諦めず、一つひとつのことに対して、どれだけ時間をかけることができるのかにかかっています。

色々な工夫やチャレンジを一瞬でも面倒だと思えば、それを障害児は敏感に感じとります。

自分と真剣に向き合い、様々な工夫をしながら何かを伝えよと一生懸命な大人に対しては、その子なりに努力をしてくれます。

如何なる障害があろうと人間ですから、それは同じです。

親御さんや指導者が、「できない」と心の中で諦めたら、子どもは努力をしなくなります。

レッスンで出来たことは、お家でも出来るはずです。

子どもは、育てないと育ちません。

今日は、ある企業の管理職の方とお話をしたのですが、「今の若い人はちょっとでも嫌なことがあると会社を辞めてしまう」と嘆いておられましたが、今の若者を育てたのは私たち世代ですから、私たちの育て方が間違っていたのではないでしょうか?

確かに今の若者は打たれ弱いように思います。

世間では褒めて育てると言いますが、私は褒めて育てるのは如何なものかと思っているので、レッスンではあまり褒めることはありません。

褒めて育てると、褒められることしかやらない子どもになってしまうと思うのです。

出来そうに思えること、簡単そうに思えることしかチャレンジをしなくなってしまうのではないかと思うのです。

私は、チャレンジしたこと、結果はどうあれ努力をしたことに対しては褒めますが、結果はスルーです。

そして、たえず「あなたなら出来る」と言うことをことあるごとに言っています。

「あなたには無理」とか「できない」と言うことは言いません。

指導者が自分が教えている生徒の力を信じなくてどうしますか?

親が我が子の力を信じなくてどうしますか?

昨日レッスンにお越しになられた障害者のお母様が、「できないんです」と仰ったのですが、お子さんを信じ、お子さんがどうしたら出来るか想像し考えてサポートをしてあげて欲しいと思います。

その子、保護者、指導者の三者が同じ方向を見てこそ、音楽という偉大なる手段を用いて、その子の日々の生活や今後の人生を、楽しいもの、幸福なものにつなげていけるのです。

障害を持った子どもとのレッスンは希望です。

ハッとされられたり、しみじみ考えさせられたり、ほのぼのとしたり、

幼い子ども同様に「障害児」は、人間の原点であることが判ります。

「障害児」が、周りの他の生徒たちにも、人として大切なことをたくさん教えてくれるということを心から信じましょう。

最後までお読み頂き有難うございました。

Buona notte