今日は、ピティナピアノコンペティション課題曲チャレンジ4期認定証を目指して頑張っている生徒さんの、動画撮影に東京のホールまで同行しました。
ステージの演奏は、失敗しても一回しか弾けませんが、動画は何回か演奏できるのですが、集中を維持するのは結構大変なのです。
それも2曲づつ撮影しなければならないので、すごく大変です。
〇〇さんは、一曲目で何度もつっかえて止まってしまい、中々2曲目には入れず、指導者としては出来ることはないですし、本人の力を信じるしかないのです。
何度やってもミスをすると止まってしまうので、私が生徒さんに「こんど止まったら撮影は終わりにします。ミスをしても構わないから最後まで弾きなさい。」と言いましたら、止まらずに最後まで2曲弾き切ることができました。
〇〇さんは、大きな達成感を得られたようでした。
人間とはこんなものです。
せき立てられないと先へ進めないのです。
これが、精神分析家ラカンの短時間セッションです。
ラカン派の精神分析は、フロイト派のように一回のセッションを50分とか決まっていなくて、分析家が終わりと言ったところで終わるので、一回のセッションの時間は決まっていないので、何も喋らず黙っていたら、10分程度で切られることもあるので、分析者は頑張るしかなくなるのです。
いつも「いいよ、いいよ」と言っていたら、いつまで経ってもそこから抜けられないこともあります。
「火事場のばか力」と言う言葉もありますが、人間は追い詰められないと実力が発揮できないこともありますから、厳しさも必要と考えています。
とは言え、〇〇さんの力を信じていたから言えたことでもあります。
力の無い生徒さんに言えることではありません。
よく頑張りました。
あなたは偉い。