趣味と専門の違い。結城美帆子

趣味と専門の違いは、ソルフェージュ力ではないかと思います。

自分では当たり前と思っていたことが、実はそうではなかったと気がつくこともあります。

拍子を打ちながらリズムを打つことが出来ない生徒さんがたくさんおります。

私は、公立の音楽高校で学びました。

公立の音楽高校は、受験予備校みたいなものですから、音楽大学の受験科目にある聴音や新曲視唱などソルフェージュの授業や音楽理論の授業も有りました。

音楽理論の授業は、クラス全員が100点を取れるまで、毎日放課後補習授業が有り、音楽ってこんなに大変なのかと思ったりもしましたが、仕事を始めた時、有り難さを実感しました。

ソルフェージュの授業も大変でしたが、やはり仕事を始めた時に、ソルフェージュ力の大切さを実感しました。

趣味だからソルフェージュも音楽理論も必要無いと言うことは無いのです。

ピアノは、ソルフェージュ力と音楽理論(楽典)がわからないと、途中で行き詰まるように思います。

車の運転と同じように、ピアノを弾くにもピアノを弾く実技とソルフェージュの音楽理論の学科の両方を学ぶ必要が有るのです。

昨日、ショパンのノクターン嬰ハ短調のレッスンが途中になってしまった生徒さんも、ソルフェージュ力と音楽理論がショパンのノクターン嬰ハ短調を弾くレベルに無かったことが大きな原因です。

ソルフェージュ力や音楽理論がわかっていなくても、感覚的に弾くことはできても、理論的に正しいリズムで弾くことが出来ないのです。

音楽は、数学で有り物理なのです。

わたくしが、たびたび申し上げていること、音楽は「真・善・美」の追究で、美しいものを見て、なぜ美しいのかに疑問を持ち、真実を追究する心を養うことが、究極の音楽のレッスンではないかと思います。

私は、「どうすれば速く弾けるのだろうか?」とか「どうすればきれいな美しい音が出せるのだろうか?」とか「どうすれば高い声が出せるのだろうか?」「どうすれば先生のように弾けるようになるのだろうか?」「どうすれば先生のように歌えるようになるのだろうか?」と、たえず考えて練習をしておりました。

まずは、「先生のように弾けるようになりたい」「先生のように歌えるようになりたい」と思ってレッスンを受けに行っておりました。

指導者を替えた時は、今の先生よりももっと上手くなりたいと思った時です。

今でも「あの先生の技術が欲しい」と思ったらレッスンを受けに行きます。

音楽だけに限ったことではなく、生き方にしても、「あの先生」と思う人がいれば、すぐにアポイントメントをとりあいに行きます。