趣味で楽しみたい方にピアノを教えることの難しさ。結城美帆子

音高音大などを受験したい方や、コンペティションのC級以上を受ける方の指導は、目標がはっきりしてますし、本人の自覚もありますから、やるべきことをやればよいだけなので、指導が難しいと言うことは私は有りませんが、趣味で楽しみたい方の場合は、まず、生徒さんの理解力、認知能力、身体能力など、様々なことを把握しながら指導する必要があるので、指導することよりも、生徒さんの個人的な能力を見極めることに神経を使います。能力の見極めを間違えると、レッスンは、うまくいかず、結果、生徒さんはピアノをやめてしまうことになります。一人一人にあったレベルの教材で指導をしないと、生徒さんは、ピアノを楽しいと思えることなくやめてしまうことになります。生徒さんが、ピアノを続けられるかやめてしまうかは、指導者の洞察力と指導力しだいです。特に、導入期の指導者の責任は大きいです。当教室の体験レッスンは、有料ですが、責任があるからです。無からは何も生まれませんが、下手なことをするとマイナスになることは有ります。あちこちの教室へ体験レッスン巡りをしている方もいるようですが、ドは赤とか、ドを親指で弾かせてしまうと、固定化してしまい、ポジション移動が困難になる危険性が有ります。間違った認識をしてしまうと、直すのに本人も指導者も大変な苦労をすることになります。趣味で楽しみたい方へのピアノの指導は大変ですが、どこまで上手に弾けるようにさせることができるかと言う「やりがい」はあります。生徒さんの上達が心の支えです。自閉症スペクトラムで知的障がいもあり、ひらがなの読み書きができなくても、教え方により音符が読めるようになり、ピアノが弾けるようになった生徒さんの発表会での演奏を聴くと、嬉しくてたまりません。「また頑張ろう」と思えるのです。地区予選通過が難しいと言われているピティナピアノコンペティションで、生徒さんが地区予選を通過してくれた時も、嬉しいなんてもんじゃないです。私に活力を与えてくれているのは、生徒さん達なのです。感謝です。