褒めることの弊害

70歳を過ぎて昨年からピアノのレッスンを始めた〇〇さん。

昨日は、バイエル55番のレッスンでしたが、ポジション移動が上手く出来なくて壁に当たっているようでした。

家で練習をしていて上手く弾けるようにならない時、子供の生徒さんも大人の生徒さんも、レッスンに来るのが気が重くなるようなのですが、上手く弾けないからレッスンがあるのですから、上手く弾けるようにレッスンしますのでお気軽にお越しください。

上手く弾けるようになれば、レッスンに来る必要はないのです。

褒めて育てる方法をしてしまうと、褒められることに喜びを感じることになってしまい、上手く弾けるようにならないと褒められることもないから、レッスンに行くのが億劫になってしまい、本来のピアノを習う目的が変わってしまいます。

「ピアノが弾けるようになりたい、色々な曲が弾けるようになりたい、ピアノを楽しみたい」と思ってピアノを習いに来たはずです。

褒められる為にピアノを習いに来たわけではないと思いますが、、、、、

精神分析的な観点で考えると、指導者に対して母親転移を起こす生徒さんがいるように思います。

母親にして欲しかったことが、一対一というピアノのレッスンの空間で無意識の感情が無意識に起きるのでしょう。

一般的な人は、精神分析の経験なんてありませんから、子供の時の欲求が解消されないまま残って大人になっている人が多いですから、転移が現れる場合もあります。

陽性転移の場合は良いのですが、陰性転移が現れる場合は、生徒さん本人は精神分析を勉強しているわけではないので無意識に現れますから、転移を解消するのが大変な場合があります。

子供は、親に褒められたいですからね。

褒められることで認められたと実感できるのかもしれませんからね。

上手く弾けたかどうかは、自分で判断出来なければいけないのです。

自閉症者は、他者の反応から自分が良いのか悪いのかを判断するようですが、一般の人は、自分で判断できるように感性を育みましょう。

私は、精神分析的心理療法も行っておりますが、ピアノのレッスンはピアノのレッスンなのですが、転移を起こされるのはしょうがないのかなとも思っております。

保護者の方でも、会話の中で私を「お母さん」とか「ママ」と口をすべらせてしまう方が時々いらっしゃいます。

私は、拒絶をしたり、見捨てたりしませんから、安心してレッスンにお越しください。