IQが非常に高い高次脳自閉症小学1年生です。
数学的と申しますか、理論的な頭脳をしているお子さんなので、理論的な教え方をすると、初見で両手で弾くことができる生徒さんです。
習い始めた時は、表現から入る「ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本」を使ってレッスンを始めたのですが、自閉症の特性からか、目に見えないものの表現ということが理解が難しいようで、うまく進むことが出来なかったので、メトードローズに変更しました。
表現を考えて弾くことは今はまだ出来ませんが、2過程に入ってからも、片手で練習をしなくても両手で初見演奏ができます。
一般的なお子さんの場合は、右手・左手・両手と進むのですが、この生徒さんの場合には、少し難しいと思える課題を与えないと学びの意欲が湧かないので、はじめから両手で弾かせております。
レッスンが終わった時、「ピアノって難しいね」とおっしゃったので、この生徒さんにとって程よい課題だったのではないかと思いました。
「ピアノって簡単だね」と思われると、早くつまずきが来てしまうことがありますので、少し大変と思えるレベルで進めて行くことがやる気の維持と上達の鍵になります。
導入期は、生徒さんの認知能力や理解力を見極めることが重要です。