自閉スペクトラム症の生徒さんのピアノのレッスン

小学一年生の女の子です。

小学一年生になってから、ハッキリとした良いお返事が出来るようになりました。

先週までは、教則本をバックにお片づけするのに、1回で上手くバックに入れることが出来ず、お片づけに時間がかかっていたのですが、今日は1回でスムーズに入れることが出来ました。

自閉スペクトラム症のお子さんにとっては、すごい進歩なのです。

〇〇ちゃんは、音符もよく読めますし、音価も理解できておりますので、知的には何の問題は無く、むしろ知的レベルは高いと思います。

一般的な生徒さんとの違いは、宿題を出す時に、一般的な小学一年生は、宿題はお家で練習してくることというのがわかり練習してくるのですが、自閉スペクトラム症のお子さんの場合は、まずは宿題と言うことが理解できないようなので、「お家で毎日何回弾いてください」とか「毎日〇〇回弾きます」と具体的に言わないと、お家で1週間何もしないでレッスンに来ることになってしまいますので、一つ一つ本人がわかるように、理解できたかどうかを確かめながら進めていくことが重要です。

右手の練習を宿題にする時は、「毎日右手で〇〇回弾きましょう」とか「毎日両手で〇〇回弾きましょう」と言うように具体的に言わないと、何をやっていいのか、何をすればいいのか、本人はわからないようです。

一般的なお子さんは、自分で考えて練習することができるのですが自閉スペクトラム症のお子さんは、具体的な指示がないと動けないようです。

主体が無いと申しますか、主体が出せないのです。

主体が無いのが、自閉症の特徴と言われます。

ラカン派の精神分析家で自閉症の研究をしていらっしゃいます向井雅明先生は、「自閉症者は主体が無いのではなく、怖くて出せないだけ」と申します。

私も、たくさんの自閉症者にピアノを教えてきて、向井先生と同じく、自閉症者は主体が無いのではなく出せないだけではないかと思います。

主体が無いということは、自分で選んだり、良く弾けたのか、上手く弾けなかったのかの判断も自分では出来ず、指導者の顔を見て良かったのか悪かったのか判断するようです。

私は、自閉症者であっても、自分の心で感じられるようになって欲しいと思うので、自分で考えさせるようにしております。

なので、精神分析と同じに、なるべく生徒さんの視界に入らないようにしていることもあります。

アスペルガー症候群や広汎性発達障害のお子さんの場合は、知的には問題が無いので、発見が遅れていじめにあったりする場合もあるようです。

発達障害は、治ると言うことでは無いようなので、特徴としてとらえ、子供に合った育て方や指導が大切になります。

アスペルガー症候群や広汎性発達障害の人は、周りに理解者がいれば、自分の人生を謳歌できます。