自閉スペクトラム症。結城美帆子

私が障害がある方にもピアノを教えるようになった理由は、不登校になり高校を中退した女の子の出張レッスンを頼まれたことがきっかけでした。

彼女は、パニック障害も発症しておりました。

薬の副作用の為か、ろれつが回らなかったり、目がいつもトロンとしていて正気が感じられませんでした。

ピアノを弾くのは好きなようでしたので、ピアノを弾くことで少しでも元気になってくれれば良いと思って、同情心からレッスンをお引き受けしました。

しかし、統合失調症を発症してしまい、精神病院に入院した為、私とのレッスンも終わりになりました。

自宅のレッスンでも、障害者に教えるようになりました。

障害がある方を教え始めた30年前は、ダウン症のお子さんや知的障害のお子さんがほとんどでした。

自閉スペクトラム症の生徒さんが多くなってきたのは、15年くらい前からではないかと思います。

自閉スペクトラム症の診断は受けていなくても親御さんが「ちょっと変わった子なのですが」と、レッスンに連れてこられる生徒さんも多くなりなりました。

自閉スペクトラム症のお子さんはピアノを教える上で幾つかの共通点があるので、長年の指導経験から数回レッスンをすると見極めが出来るようになりました。

専門の医師の受診を勧めて受診された生徒さんは、全員が私の想像した通り自閉スペクトラム症の診断を受けてきました。

親がお医者様だったりすると「自閉スペクトラム症は治療法があるわけではないし、子供に障害者のレッテルを貼りたくないから」と受診をされない方もおりましたが、百発百中でした。

以前は、診断を受けたほうが良いと思っていたのですが、現在は診断を受ける必要性は無いように思うようになりました。

自閉スペクトラム症の診断を受けたからといって、治療法があるわけではないのです。

療育手帳が欲しい方は、金銭的な支援を受けられるので診断を受けるしかありませんが、支援を受けることがその子にとって本当に幸せなことなのかどうなのかはよく考える必要があると思います。

自閉スペクトラム症は発達障害ですが、発達障害でもお金を稼いで社会に貢献し活躍している人はたくさんおります。

障害があっても、お金を稼いで社会の中で自立して生きていければ良いと思うのです。

自閉スペクトラム症の子供に大切なことは、金銭的な支援ではなく、自閉スペクトラム症を心から受け入れてくれる人ではないかと思います。

私は、自閉スペクトラム症の全てを受け入れてレッスンをしているつもりです。

なおかつ、自閉スペクトラム症を受け入れて上で、社会で生活していく為に必要なコミニケーション能力や想像力が育まれるようにレッスンをしているつもりです。

自閉スペクトラム症の生徒さんは、主体がないから(向井先生は主体がないわけではなく出せないだけと申します)自分で自分を判断することができないのです。

長年の指導経験から、私も向井先生と同じ考えで、自閉スペクトラム症の人は主体がないわけではなく出せないだけではないかと思いますので、主体を引き出すアプローチのレッスンをしております。

個人レッスンは、一人一人に合わせたレッスンができることが特徴なわけですから、診断関係ないのです。

ただ、自閉スペクトラム症の傾向がある場合は、経験上、大人が先回りをして答えを言わないようにしたほいが良いので、お子様への接し方を申し上げることはございます。

健常の子供もも自閉スペクトラム症の子供も、私のレッスンで、ピアノが上手に弾けるようになり生きる力を養って頂けたら幸いです。

社会で生きていく力をつけることは、健常の子供も自閉スペクトラム症の子供も同じです。

音楽は、みんなが一緒に楽しんだほうが楽しいと思います。

健常者と障害者を分ける必要はないと思います。

発達障害を売りにしている発達障害ピアニストもおりますが、何もわざわざ発達障害と言う必要はないと思います。

本当にピアニストとして実力がある方であれば、発達障害と言わなくても聴きにきてくれるお客さんはたくさんいるはずです。

発達障害のピアニストと言えば、お客が来てくれてお金が稼げるでしょうね。

稼げる商品じゃなければマネージャーはつかないでしょう。

ピアニストも演奏を売る商品ですから、売れる商品じゃなかったらスポンサーになってくれる会社もマネージメントを行ってくれる会社もついてはくれないと思います。

私は、障害を売り物にするのは如何なものかと思います。

自閉スペクトラム症ついてのご相談もお受けしておりますので、お気軽にご相談ください。