「逆説的高望み」のようなものではない、本当に健康的な自己肯定感というのは、子供の達成感が、親や教師の期待を上回ったときに育つものです。
親や教師が子供に対して「目標はこのくらいで十分だろう」という現実的な見通しを持っていれば、子供がそれ以上にうまくできることもありますから、褒めやすくなります。
子供も自信を持ちやすくなります。
自己肯定感が育ちやすいわけです。
親や教師が子供に過度に期待していると、子供が「自分には足りないところがあるんだ」「このままじゃダメなんだ」と感じてしまう場合もあります。
低い目標をサクッと乗り越える子と、高い目標(親や教師の期待)にしがみついてヘトヘトになっている子。
親や教師の期待がほどほどなら、子供はそれを乗り越えて自信をつけていく。
子供に「やればできる」「もっと自信を持って」などと声をかける人もいますが、その声かけが、子どもの自信を下げる場合もあります。
一人ひとりに合った目標を設定してレッスンを行うことで、自信をつけ自己肯定感を育てることが出来るのです。
公立の小学校は、知能指数が70〜150くらいの子供が同じ授業を受け、同じ宿題を出されるのです。
わかりやすく申し上げると、小学4年生の勉強を小学1年生〜中学1年生の子供が同じ教室で学んでいるということなのです。
公立の小中学校のカリキュラムは、色々問題があると思います。
私以外の親御さんもおわかりになる方はいらっしゃると思うので、小学校から私立を受験させる親御さんのお気持ちもわからなくはないです。
公立の小中学校で子供を成績順や能力別にクラス分けするのも問題があるかもしれませんが、音楽高校の聴音の授業は、テストをして点数順に分けられ授業を受けます。
桐朋子どものための音楽教室でも、ソルフェージュの授業は試験を受けて成績でクラス分けがあったと思います。
「わかる」というのは、1回〜2回教えて理解でき翌日か翌々日に定着するレベルを目標にすると良いとのことです。
ピティナピアノコンペティションの参加年齢をみると、小学6年生で高校3年生以下のF級や高校1年生のE級で金賞を受賞しています。
学習というのは、「やらなくてもできること」や「やってもできないこと」ではなく、「やれば身につくこと」に取り組むのが良いのです。
その為には、能力や特性を見極めることが重要になります。