自分のミスを受け入れることができない子供たち。結城美帆子

2番の指で弾くところを1番の指で弾いてしまったので、

「いま、何番のお指で弾いたかな?」と聞いたのですが、

黙ったままなので、

「何を聞かれているかわかる?」と聞きましたら、

お首を立てに振りましたが、黙ったままです。

「いま、どこを弾いているかわかる?いま、止まったところの音符をお指で指して」と言いましたら、

黙ったままなので、

「わかる?わからない?どっちかな?」と聞きました。

しばらく黙ったままだったのですが、

「わからない」とお答えになりましたので、

「どこを弾いているのかわからなくなっちゃったのでは、はじめから弾くしかないわね。どこを弾いているのかわからなくならないように音符を見ながら弾きましょうね。」と申し上げましたら、

涙が出てきてしまいましたが、

私はレッスンを続行しました。

指導者として、二つのことを思いました。

弾いているところを本当に忘れたのか?

それとも、2番の指で弾くところを1番で弾いてしまったミスに気がついたけど、ミスをしたと言えずに忘れたと言ったのか?

〇〇ちゃんは、後者ではないかと思います。

〇〇ちゃんだけではなく、「間違ったらいけない」と頑なに思っている子供が多いように思います。

ただ、ADHDや知的障害のお子様の場合は、本当に覚えていられないので、見極めが大切です。

本当に覚えていない場合と、ミスを認められない場合の対応は、同じではないからです。

忘れっぽい子供の場合、軽度のADHDだったりする場合もあります。

成長期の子供の指導は、神経を使います。

出来たことを褒めると、ミスをしてはいけないと認識するようになりますので、褒め方は大事です。

結果を褒めるのではなく、真剣に取り組んでいる様子を褒めるようにすると良いと思います。

人間は、ミスをしますし、ミスに気がつけることが大事ということを教えてあげると良いと思います。

そうしないと、子供はアップアップして溺れてしまいます。

子供から見て、完璧な親に見えるほど子供はしんどいかもしれませんね。

子供たちに手本を弾いて聴かせる時、時々わざと間違って弾いたりすると、子供たちはホッとした様子で笑顔になります。

わざとではなく、本当にミスをしてしまう時もありますが、人間は完璧じゃないということを教えてあげてもいいのではないかと思いますし、完璧じゃなくていいんだよということを教えてあげてもいいと思います。

大人になっても「私は完璧主義なので」という人もおりますが、全てを完璧にこなせる人っているのかな?

私が出会ったことがないだけなのかもしれませんが。