脳の発達に適したピアノレッスン

脳の発達に適したピアノレッスン

小児精神科医の話によると、脳が発達する順番は、どんな人でも変わらないとのことです。

人間の脳は生まれてから約18年をかけて、さまざまな機能を獲得しながら発達していきます。

そして脳の発達する順番はどんな人でも同じとのことです。

①からだの脳(脳幹や間脳、小脳、扁桃体などにあたる部分)……呼吸・体温調節など生きるのに欠かせない機能を担う。0歳〜5歳の間に盛んに育つそうです。この脳が育ってくれないと「おりこうさん脳」も「心の脳」も育ってくれないそうです。

②おりこうさん脳(大脳と小脳を指します)……言葉を使う能力、計算・記憶に関する力、知識を蓄え、それを使って考える力、手指を動かす力。1歳〜18歳くらいまでの間に時間をかけて発達するそうです。最も育ち、使われるようになるのは6歳以降で、小中学生の時期に大きく伸びるとのことです。

③心の脳(前頭葉にあたります。からだの脳から前頭葉につながる神経回路も、心の脳の一部だそうです)……想像力を働かせる、判断するなど、人らしい能力を司る。感情や衝動を抑えじっくり考える力、理論的思考力、コミュニケーション能力。10歳〜15歳にかけてつくられ、18歳前後まで発達し続けるそうです。

脳の成長のバランスが崩れると、色々な問題が出てくるようです。

5歳、8歳では、程度の差こそあれ「人の気持ちが想像できない」「理論的に考えられない」ことはあるそうです。

その為、10歳以下の子どもに対して、「すぐに手が出るから」「空気が読めないから」などの言動をピックアップし、「うちの子、発達障害かも、、、、」と思うのは危険とのことです。

まずは、からだの脳を育てること。

からだの脳を育てるのに最も重要なのは、五感からの刺激だそうです。

五感とは、味覚・臭覚・視覚・触覚・聴覚です。

この五感からの刺激を一番効率よく、たくさん入れられるのが「規則正しい生活の繰り返し」とのことです。

親が最初にやるべきなのは、子どもがこの世を生き延びるための脳=体の脳をつくること。

立派なからだの脳が育っていれば、その後に発達するおりこうさん脳や心の脳もしっかり育ち、人間として社会の中で生き延びることができます。

人間はゆっくり成長していく動物です。

子どもに与えるべきは「寝る・食べる・逃げる」のスキルです。

食べること、寝ることをきちんと教えてもらった子どもは、何が本当に危険なことかわかり、そこから逃げ出すことができるようになります。

人生を生き延びる上で何が大事で何が大事でないのか、それを改めて振り返り、子どもに生きるためのスキルを与えていって欲しいと思います。

この世を生き抜くためには、「自分のことがわかる力」が欠かせません。

自分の状況を把握する力、心や体の状態を感じ取る力は、自ら試行錯誤を繰り返すことで成長しますが、その機会が圧倒的に少ないのです。

これは、親が子どもの行動や失敗を予測して先回りをしているのが原因でしょう。

親が頑張ることで、子どもが自分で感じて考え、行動する機会を奪っているのです。

自分のことがわからなければ、大人になったときにも大事な場面で判断ができなくなります。

これは社会に出てから非常に困る一つです。

自分のことがわかっていて、それを元に判断行動ができると言うのは、社会で生きていく上で、非常に大事な力です。この大事な力を伸ばすため、あえて親が関わらない・子どもに判断させると言う訓練を意識的に行うと良いと思います。

自分に意識を向けると、自己肯定感が自然に上がります。

自分のことがわかっていて、それについて冷静に判断ができるようになると、自己肯定感も上がります。

自分なりにできていることが自分でわかっていれば、自分を愛し信じることができます。

5歳のお誕生日を迎えたばかりの自閉スペクトラム症と診断を受けた生徒さんのお母様から色々なお話を聞いていて、思ったことを書かせて頂きました。

病院や幼稚園の支援計画なるものも拝見させて頂きまして、まだ5歳になったばかりのお子さんが出来なくて当たり前と思う目標がたくさん書いてあり驚いた次第です。

以前は、発達障害かもしれないと思ったお子さんは、早めに専門医の診断を受け養育を受けた方が子どもの幸せにために良いのではないかと思っていたのですが、今は思いません。

本人が困っていなければ、そのままで構わないと考えています。

定型発達のお子さんも、発達障害のお子さんも、同じです。

ルールを守ることを教えれば良いと思います。

私は、社会の中で生きていく上で一番大事なことは、ルールを守ることではないかと思っています。

社会のルール(法律)を守らなければペナルティーを課せられたり、場合によっては拘束され自由を奪われることもあります。

殺人を犯した場合、まずは警察の留置場に入れられるか、精神疾患がある場合で裁判官が「責任能力無し」と判断すれば精神病院に措置入院となり、どちらにしてもルール(法律)に違反した行為をすれば自由を奪われるのです。

社会のルールを守る大切さを教えるために、まずは家庭のルールを守らせることです。

結城美帆子ピアノ教室でもルールがあり、ルールを守って頂けない場合にはレッスンをお引き受けできなくなります。

結城美帆子ピアノ教室では、医学的な観点から適齢適期レッスンを行っております。

ピアノを弾くレッスンは、手根骨がレントゲンに写る年齢、5歳6歳くらいからが良いと考えております。

骨が出来ていない時にピアノを弾かせるのは良くないと思います。

3歳4歳は、五感を刺激してリズム感や音感・拍子感を養うレッスンを行っております。