考え方が変わるかもしれません

明確で具体的な目標を設定してコンペティションに参加することで得られることが多いのは確かです。

頑張り抜くことができれば、強い精神力も養われることでしょう。

しかし、全ての人間が皆同じということではない。

私の恩師亡き東敦子先生のお言葉の一つに「無理はいけません」という教えがあります。

どこまでが頑張れるのか?どこからが無理なことなのか?見極めが難しいです。

見極めを誤ると、潰してしまうことさえある。

私は、ジャーマンシェパード犬を警察の委託犬に合格させたことがあります。

警察の委託試験は、犯人を追う追跡試験から、犯人を襲う上級試験である攻撃試験まであります。

追跡試験合格を目指すのであれば、追跡訓練をすればいいわけです。

攻撃試験合格を目指すのであれば、攻撃ができるように攻撃訓練をしなければなりません。

犬は、攻撃することは本能ですから、通常の家庭犬のしつけや訓練は、人間の言うことを聞くように服従訓練をするのです。

服従訓練がきちんとされた犬は、人間を噛んだり襲ったりしなくなり家庭犬として飼いやすくなります。

警察の委託犬試験に合格させるにも、まずは服従訓練からするのです。

最初は「アイコンタクト」ができるようにします。

これは人間も同じではないかと思います。

話を聞く時は、話をしている人を見るということですね。

挨拶をする時は、相手を見るということですね。

コミュニケーションは、お顔を合わせなければ成り立ちませんでしょ。

アイコンタクトができたら、主従関係を教えます。

それができたら、呼んだら来るということを教え、マテを教えます。

呼んだら来ることとマテは、犬の命を守る為に絶対に教え覚えさせなければならないことなのです。

これは、人間の小さい子供にも言えることではないかと思います。

しつけの目的とは、命を守る為なのです。

犬をしつける目的は、犬と人間がお互いに命を守り幸せな生活ができる為です。

そんな中、攻撃ができるようにする為の攻撃訓練は、犬の命を守る為ではありません。

人間の世界に貢献させる為に、本来持っている犬の攻撃の習性を最大限に引き出すことが目的です。

攻撃の習性を抑制できない犬は、人間界で生きていけないのです。

要するに、処分されるのです。

犬を高等訓練である攻撃訓練をして失敗したら、犬は一度目覚させてしまった攻撃の習性を抑えることはできませんから、安楽死処分をするしかなくなるのです。

ピアノを子供に習わせるのに「合わなかったら先生を変えればいいから」とか「やらせてみて合わなかったらやめればいいから」とおっしゃる親御さんがおりますが、私はシェパード犬の訓練を経験したことから、慎重になってしまいます。

体験レッスンにしても、どの程度の理解力があり、どの程度の精神力があるかなどを見極めをしないと、ピアノ嫌いな子供にしてしまう可能性が大なので、すごく慎重にしてしております。

コンペティションで全国大会出場を目標にされる方の場合は、特に見極めが重要ではないかと思います。

みんなにコンペティションの課題曲をレッスンして、それぞれのレベルで参加すればいいのかなー「結果は後からついてくる」でもいいような気もします。

ピアノを楽しむことだけを目的にしたレッスンであれば、指導者が生徒さんがレベルアップができるように曲を与えていけば良いのであって、生徒さんご自身は具体的な目標を設定する必要はない。

指導者が生徒さんがレベルアップができるように曲を与えてコンペティションに参加した結果、地区予選を通過できたり、地区本選に出場できたりしたほうが、生徒さんはピアノをより楽しめるのではないかと思うし、親御さんの負担も少ないと思う。

ピティナピアノコンペティションは、四期を楽しむことを目的に原則全員参加で、「結果は後からついて来る」のスタンスも悪くはないのではとも考えております。