精神分析的観点から、子供がピアノを弾きたくなる時とは。

大文字の他者(親や幼稚園保育園などの先生)が、ピアノを弾いているのを観ていて、自分も弾きたくなる子供が多いようです。

小さい子供は、10本の指を自由に操り動かして素敵な音を奏でる大文字の他者に憧れを抱くのではないかと思います。

ピアノを弾いている人を見たことがなければ、ピアノがどんなものか知らないので、ピアノを弾きたいとは思わないでしょう。

子供が何に興味を持つかは、環境が大きく作用します。

また、どれだけ上手に弾けるようになるかも、環境が大きく作用します。

子供がどれだけ上手に弾けるようになるかは、どれだけ憧れ(欲望)を持ち続けられるかどうか、そして憧れを現実のものにしたいという欲望をどれだけ持ち続けることができるかではないかと思います。

子供は、憧れの人に近づき、同じになりたいと思うようになります。

「同一化」です。

同一化する為に、努力を重ねるようになります。

それが、目標になります。

ピアノが上手に弾けるようになるには、明確で具体的な目標が必要なのです。

これは、ピアノ以外でも言えることです。

発表会などで、指導者や客演者などによる演奏が行われますが、子供の心理を考えると、難度の高い曲を聴かせるのではなく、ちょっと頑張れは子供でも弾けるようになりそうな手が届く程度の曲を聴かせてあげたほうが良いのではないかと思います。

でも、客演を頼むと、皆さん自分を良く見せようという心理が強い為か、ショパンのエチュードやプロコフィエフのソナタなど難度の高い曲目を演奏される方が多いのです。

コンクールで上位入賞をしているピアニストの「エリーゼの為に」や「乙女の祈り」を聴かせてあげたら、子供たちのピアノに対する意欲が増すのではないかと思います。

ピアノ人口を増やす為には、演奏会で巧みな技を聴かせるだけでは無く、初心者のピアノのレッスンに対する意欲を維持向上させる為の演奏も重要ではないかと思います。