発達障害の薬物治療についての結城美帆子の見解

発達障害の薬物治療は、私は原則反対です。

反対する理由は、発達障害の薬や、精神障害などの投薬治療は、本人の為ではなく、家族の負担を減らすことが目的で処方されることが多々あるからです。

発達障害を専門に診察している医師の中には、「発達障害の治療は家族の幸せのため」とご自身の著書に書かれている医師もおります。

私が以前お仕事をしていた重度障害者施設では、安定剤や睡眠薬の投薬の量が多かったので、施設長に聞きましたら、「薬を飲ませなかったら、動物園になっちゃいますよ」とおっしゃており、職員の負担を軽減する為に、入所者に多量の薬を服用させていたのです。

発達障害、特にADHDの医療保険で処方が認められいる薬は現在3種類あるようですが、メチルフェニデート(コンサータ)を処方される人が多いように思います。

次に、アトモキセチン(ストラテラ)のようです。

コンサータを処方してもらう為には、学校の通知表や母子手帳が必要になりますし、第三者の登録も必要になります。

2020年12月31以降は、一般の医師は処方ができなくなる薬なのです。

どう言うことかお分かりになるでしょうか?

依存性が高く、厳重な注意が必要な薬物と言うことです。

どんな薬にも、服用があります。

精神科領域の薬は、人格に影響が及ぶものもあります。

私は、ラカンの精神分析を学んでおりますので、すべてを受け入れるという考えです。

薬で一時的に脳を活性化させたり、鎮静させることはできると思いますが、それは主体を引き出すことにはならないと考えております。

精神分析は、主体を引き出し、主体的に生きられるようになることを目指しております。

精神分析は、自分のすべてを受け入れ、自分と折り合いをつけ生きていけるようになるのが最終目的なのです。

発達障害も、個性と考えております。

ピアノは自己表現の一つです。

ピアノを弾くことによって、自分を表現できるようになります。

ピアノを弾くことで、自分が表現できるように導きます。

薬で脳を活性化させたり鎮静させたりしている状態で、果たして主体的にピアノを弾いている状態になれるでしょうか?

私は、自分の耳と心で音を聴いて、良い音、綺麗な音、汚い音、などなどが自分で判断し、自分はどんな音を出し、どんな風に弾きたいのかを考え、ピアノで自己表現ができるようになって欲しいと思い、そのように導くレッスンをしております。

最初は、指導者の真似かもしれませんが、最初は真似で良いのです。

真似は良くないとおっしゃるピアノの先生もおりますが、何かを覚える時って、最初は見よう見まねで覚えているのではないでしょうか?

それができて、次の段階で、それぞれの個性が活かされてくるのではないでしょうか。

自閉症者は、真似をしようとするのが一つの特徴のように思います。

私は、最初は真似で良いと考えております。

だって、完璧に真似をするのって、とっても難しいことですから。

音だけではなく指の形や、指の運び方など、すべてを真似させます。

すべて真似が完璧にできれば、表現力もバッチリなので、発達障害でもコンペティションで全国大会出場も夢ではないのです。

ブルグミュラーコンクールの審査員長をされたある先生が「個性をもっと大切に弾いた方が良いのでは」、コメントをしておりましたが、生徒の目標によっては、完璧に指導者の真似ができればそれはそれで評価できることではないかと思います。

完璧に真似をするのって、すごく大変なことです。

私は、「先生のように弾けるようになりたい、先生のように歌えるようになりたい」と思っておりましたので、化粧やヘアスタイル・洋服にいたるまで真似をしておりました。

実は、それは今でも続いております。

自閉症者は、周りが思っているように不便をしていないと思いますし、困ってもいないのではないでしょうか?

むしろ、周りがイライラしたり、困っているのではないでしょうか?

だから、親のストレスを緩和する為に、子供に薬を飲ませているのではないでしょうか?

当教室の生徒の親御さんの話ですと、学園病院の医師や土浦協同病院の医師は、必要があれば、親が薬の処方を望めは処方をするというスタイルのように思います。

個人開業しているS医師は、発達障害は原則薬で治療とのことのようです。

私の知り合いの医師は、本人が生活の中で困らなければ、原則薬は処方しないようで、心理療法を行っております。

子供の場合は、最終的には親の判断です。