特別支援学校で学んでいる生徒のレッスンで

特別支援学校で学んでいる生徒のレッスンで

私は、ピアノの指導を通して、人としての感性を育てることを大切に考えております。

今日レッスンを行いました〇〇さんは、知的障害がある自閉スペクトラム症の中学一年生で、特別支援学校で学んでおります。

知的障害と言っても、重度から中度のお子さんが学ばれているので、中度の子が重度の子を見下すようなこともあるようです。

私が介護の仕事をしていた第一級身体障害者施設も、全く自分では何もできないレベルの人から、ある程度は自分で出来るレベルの人が入所していましたが、自分で多少できる人が、知的レベルが低く自分では何もできない人に対して、「〇〇さんは何にも出来ない」とか言って、何の反応もしない〇〇さんの頭を叩いたりすることがありましたし、「〇〇は何も出来なくてバカだ」と言ったりしたのを何度も耳にしたことがありました。

お互いがお互いに障害者で支援を受けて生活していて同じ立場なのに、なんて愚かなのだろうと思いました。

特別支援学校で学んでいる生徒さんの中には、高等科卒業と同時に親から離れ施設に入所する人もいますが、親と一緒に暮らしながら就労支援の作業所に行かれる方もおります。

どちらにしても、人としての感性が乏しいと、支援者の職員も同じ人間ですから、軽蔑されるかもしれません。

私が介護の勉強をする為に施設で介護の仕事をしていて一番心が痛かったことは、入所者が入所者をいじめていることでした。

いじめている人も障害者ですから、心の中では「あなただって障害者でしょ、支援を受けなければ生きられないから施設でお世話になっているんでしょ」と言いたくても、障害者に対しては言えないのです。

職員は、葛藤を抱えながら仕事をしているのです。

障害が有る無しに関わらず、人間として、何かをしてもらったら「有難う」の言葉が言える人に育って欲しいと思います。

私からピアノを習った人は当然できると信じております。

出来れば最後まで介護を受けずにこの世を立ち去りたいですが、どこでお世話になるかわかりません。

そうなった時に、気持ち良くお世話になれるように人間力を磨こうと思います。

結城美帆子ピアノ教室では、障害が有る無しに関係なく、人としてのマナーを守って頂きます。

マナーとは、相手を思いやる気持ちです。