最近は、障害者を教えているピアノ教室も増えてきたように思いますが。結城美帆子

障害のことをわかって教えているかどうかは疑問です。私は、障害者を教え始めて20年以上になりますが、向井先生をはじめ、NPO法人全日本障害者音楽連盟やNPO法人日本障害者ピアノ指導協会の方々にご相談申し上げることが出来るから、教えることが出来ているのです。もし、困った時や、指導に行き詰まった時に、相談出来る人がいなかったら、障害者にピアノを教え続けてくることは難しかったと思います。お仲間は、大事です。自閉症のお子様を多く教えておりますが、ひとくちに自閉症と言いましても、色々な症状があるのです。大きく分ければ、カナー型とアスペルガー型の2つに分けられるのですが、病院の医師も今は一色単にして診断名をつけますので、実際にお子様を拝見してみないとわからないことばかりなのです。テレビにも出演された自閉症のピアニスト野田あすかさんは、自閉症でも知的障害を伴わない広汎性発達障害とのこと、国立の宮崎大学に入学しております。。知的障害を伴うカナー型自閉症と知的障害を伴わないアスペルガー型自閉症では、指導方法も指導方針も違います。自閉症なのですがと言ってお越しになられた場合、お子様がどのような状態なのかを把握することから始めないと、指導方針も立てられませんし、どのように指導をして良いかもわからないのです。正直申し上げれば、障害者にピアノを教えることは、健常者に教えるよりも、おそらく倍以上の労力が必要ではないかと思います。自閉症のお子様で、他の教室から移ってきた方がおりましたが、教則本には、たくさん花まるがついているのですが、何にも理解できておりませんでした。無責任ですよね。まだ、何にも手をつけないで来ていただいた方が教えやすいです。これは、健常者の生徒さんにも言えることなのですが、全くピアノを習った経験がない方の方が教えやすいです。どこかで習った経験がある方の場合は、正しい知識が身についていれば良いのですが、そうではない方が結構多いのです。