今年もよろしくお願いします。
今年はピアノ指導の原点に帰って、ピアノの楽しさと、ピアノを学び続けることの良さを伝えていきたいと思います。
世の中には文化芸術・スポーツなど様々な習い事がありますが、たくさんある習い事の中で生涯に渡り死ぬまで楽しんで続けられる習い事はピアノではないかと思います。
私の経験からですが、私は何事もまずは10年は続けようと思っていますので、習い事も10年は続けました。
お習字(大久保龍石先生の龍牙会)、日本舞踊(岩井流)、バレエ(松山バレエ団)、バイオリン、声楽、ダンス、生け花。
お習字は、展覧会に出展しなくなると楽しくなくなりました。
日本舞踊は、発表会に多額の費用がかかるのと、足腰に負担がかかり体力的に難しいと思いやめました。
バレエも日本舞踊と同じ理由でやめました。
バイオリンは、やはり体に負担がかかるのでやめました。
声楽は、有名なオペラ歌手でも引退がありますから、生涯現役でオペラを歌い続けることは難しいと思います。
ダンスも体力的に継続が難しいと思いました。
オーソドックスな踊り方であればワルツとルンバくらいは今でも踊れますが、チャチャとかパソなんかは無理です。
生け花も展覧会に出展しなくなると誰からも評価を受けなくなりますから楽しいという感じではないです。
習い事の楽しさって、人とのつながりではないかと思ったりもします。
お習字も生け花も展覧会に出展することで、誰かが私を見てくれますから、自分の存在価値を見出すことができますし、自己顕示欲が満たされ、人とのつながりを感じ生きる力に繋がっているのではないかと思うのです。
ピアノは、ピアノを習い続ければ指導者との繋がりができます。発表会やコンクールに参加をすれば、ピアノのお仲間ができてピアノで繋がることができます。
趣味のお友達は生涯のお友達になると言われます。
人間が一番ストレスを感じるのは「孤独」と言われます。
ピアノを通して人と繋がりましょう。
大人のピアノの楽しみとは、技術の習得だけではなく人との繋がりではないかと思います。
ただ、一つだけ大切なルールがあって、お互いに評価をしないということです。
誰もがお互いを認め合い、お互いを評価しないことが重要です。
これが、趣味と専門家との大きな違いです。
専門家は評価をされて成長しますが、趣味の方は評価は不要なのです。
趣味の方がコンクールに参加をされた場合、コンクールは必ず順位が出ますが、良い結果の時はうんと褒めてあげれば良いですし、思うような結果が得られなかった時はスルーすれば良いと思いますし、結果は自分自身が考えることで、周りがどうこういうことではないと思っています。
コンクールはチャレンジすることに意義があるのですから。
コンクールの結果はどうであれ、コンクールに参加をしたお仲間で人の繋がりができます。
多分ですが、ピアノで繋がったお友達は、非常事態が起きた時にも自然に繋がりお互いに助け合う存在になれるような気がしています。
障害者や高齢者が尊厳を持って幸せに生きられる社会は、誰もが尊厳を持って幸せに生きられる社会です。
その為には、一人ひとりが他者を思いやる心を持つことです。
明治時代に日本が教育に音楽を取り入れた目的は、心の教育です。
ピアノを通して、豊かな心を育み誰もが尊厳を持って幸せに生きられる社会に致しましょう!