悩み「障がいがある子供のレッスンについて」結城美帆子

医療機関での医師による診断は受けていませんが、軽度のADHDがあり特別支援クラスでお世話になってますと連れてこられた小学四年生の男の子です。

当教室では、障がいがある人は、全国ピアノパラリンピックへの参加をお勧めしており、この生徒も演奏する曲も決めてあり本部に申込書を送るだけになっていたのですが、昨日になって母親が「参加したくない」と申しました。

「障害者」と言われるのも嫌だということも母親から言われました。

診断は法律上意志のみに与えられた権利なので、私は医師ではないので法律上診断はできませんが、理解力の点からこの生徒を見ると、一般的な子供とはだいぶ違います。

自閉症スペクトラムやADHD・LDなど発達障がいの子供に、一般的な子供と同じ指導をすると、なかなか音符が読めるようにならなかったり、リズムや音価が理解できなかったりする子供が多く、うまく弾けるようにならないのです。

自閉症スペクトラムという医師の診断を受けているお子さんでも、スペクトラムという言葉の通り、症状は様々なので、一人一人の能力を把握しつつレッスンを進めていかなければならないので、障がいがある子供にピアノを教えるのは、非常に労を要します。

昨日の生徒のお母様は「病院で行っている音楽療法をイメージしていたので」と言われたのですが、私の教室はピアノを弾けるようにすることを目的としているので、音楽療法という概念はありません。

障害者というレッテルを貼られるのが嫌だったのでしょう。

発達障がいの子供に、定型発達の子供と同じ指導をすると、自閉症のピアニストとしてデビューされた野田あすかさんのようにパニック障がいや自傷行為を起こす場合もあるので、注意が必要なのです。

私は自閉症の子供を30年見て参りましたので、2、3回レッスンをするとその子供が自閉症かどうかわかるようになりました。

私は精神分析的な見方をしますが、精神分析は転移と逆転移というものがあり、自由連想法という方法を使うのですが、自閉症の子供をレッスンしていると、心臓に穴を連想したり、鏡を連想したり、つかむことができないものを連想することが多くあります。

ラカンの精神分析では、「父の名」とか言ったりしますが、興味がある方は、「エクリ」をお読みください。

以前は、健常者も障がい者も同じにレッスンをしていた時もありましたが、長年の指導経験から、同じ指導は良くないと思いましたので、現在は分けさせて頂いておりますが、障がい者を差別しているつもりはもうとうございません。

発達障がいのを疑われている場合は、早めに医師による診断をお受けになられた方がお子様の幸せのためには良いと思います。

発達障がいとわかれば、それなりの対応ができます。

子供に障害者のレッスンを貼りたくないという親の気持ちもあると思いますが、自由診療を受ければ子供がなんらかの社会的な事件を起こさない限り行政に通報される心配はないです。

ハンセン氏病や優生保護法なんてものもありましたし、行政に人権を奪われる場合もありますから確かに注意も必要です。

行政は、障害者からの凶悪な事件から国民の生活を守るために支援という名の管理をしてきますからね。

発達障害者支援法ができたのは、秋葉原や荒川沖駅での広汎性発達障害者による無差別殺人事件があったからです。

国民健康保険法ができ国民が安安い自己負担金で医療を受けられるようになったのは、結核を撲滅させるためだったという文献もあります。

法律は、後からできるものが多いようです。