怒りと悲しみ。結城美帆子

元農水事務次官の熊沢被告に対して検察は8年の求刑をした。

熊沢被告に同情しすぎているのではないだろうか?

父親に殺された息子の気持ちを勝手に想像すると、怒りが満ち溢れてくる。

熊沢被告の最大の間違いは、自分の価値観を子供に押し付けたことではないだろうか?

自分の子供を私物化して育てたことではないだろうか?

あんな親だったら子供は苦しくてしょうがないと思う。

殺された息子さんが可哀想でなりません。

子供は、親のペットではないのです。

子供は、親の思い通りには育たないのです。

精神分析学観点から考えると、子供は親を乗り越える時に相当痛みを伴うのです。

人間が成長する時に必要なことなのです。

精神分析学では、去勢コンプレックスとか、エディプスコンプレックスとか、人間は現実ではないけれども親殺しを体験して自由になれるのです。

自閉症者や精神病の者は、想像と現実がごっちゃになってしまうようなので、一般的な人であれば象徴的な親殺しで解決できるものが、自閉症者や精神病者は、現実回帰してしまったりするような時があるようです。

熊沢被告に起きたことは、けして特別なことではないのです。

元事務次官だったからマスコミが話題性として取り上げているだけではないでしょうか?

親殺しは、子供が成長していく上では必要なことで当たり前のことなのです。

親を憎み殺したいと思ったことってないですか?

私は、あります。

コンプレックスの解消がうまくいかず失敗すると、心はそこに留まることになり、何かに囚われているような感覚で生きているような状態になります。

女性と結婚しない独身男性の中には、エディプスコンプレックスが解消されず心が囚われのままになっている場合があると思います。

マザコンとか、ファザコンなどと言う言葉を聞いたことがあると思いますし、女性はマザコンの男性とは結婚するのをためらうのではないでしょうか?

近親相姦と言う言葉も精神分析ではよく使われる言葉です。

詳しくお知りになりたい方は、精神分析の本をお読みください。

どんな事情があるにせよ、他者の人生を奪う権利は誰にもありませんし、親が自分の子供を殺すなんて絶対にあってはならないことです。

それでなくても、子供は心のどこかで無意識ではありますが、親から殺されるのではないかという恐怖を抱えているという論文もありました。