演奏会で、ショパンのノクターンを弾いてくれた大人の自閉症の方が、「心を込めて弾きました」と申しました。
知能指数が測れるレベルにない知的障害を伴う自閉スペクトラム症の小学3年生が、「がんばる」ということがどういうことか理解できていないのに「がんばる」と申します。
小学校に入学してから、親御さんか学校の先生に言われたのか?「ハイ」という返事ができるようになったのですが、「ハイ」の意味を理解していないのか、「ハイ」と返事をしても、ピアノを弾こうとしない自閉スペクトラム症の女の子。
自閉症の特徴の一つ「おうむ返し」は、自閉症者が生きる為の手段の一つなのかもしれないと思いました。
自閉症者にピアノを教えていると、心とは何なのかを考えさせられます。
自閉症者に、心が無いということは無いと思うのですが、自閉症は自分の本当の心を出すことが出来ないでいるように感じるのです。
一般の子供でも、新型コロナウイルスで、親や学校の先生からマスクをするように言われたり、人との距離を取るように言われたり、心の自由を奪われて日々生活をしているように思うので、自閉的になっているような気がします。
いい子になっているように思います。
我慢をしているように感じます。
子供たちは、本当はもっと自由な生活を望んでいるのではないでしょうか?
ピアノ教室に来ても、みんな静かでとっても良いお子様です。
私にも責任があるのではないかと感じておりますが、もっと元気に自分の気持ちを言える子になって欲しいと思います。
親や指導者の期待に応えようと一生懸命になっているように感じるお子様もおります。
ピアノで良い子を演じなくても良いと思います。
ピアノを楽しんで頂きたいと願っております。
いずれ否応なしに大人になるわけですから、子供の時はいっぱい子供を満喫して大人になった方が良いと思います。
そうしないと、大人になっても大人になれない大人になってしまいます。
時には我慢も必要な時もありますが、我慢ばかりしていたら心が疲弊してしまいます。
緊張も必要ですが、緩和も必要です。