小学一年生で自閉症の男子のレッスンがありました。結城美帆子

重度のカナー型自閉症と思われます。カナー型自閉症は、知的障害を伴います。年少さんの時から当教室に通われております。導入期は、リトミックを中心にレッスンを行ってきました。昨年からは、ピアノを弾くレッスンに移行してきました。現在は、右手で「きらきら星」が弾けるようになってきました。しかし、どれを取っても自分のものとしているようには思えません。主体的にできているようには思えないのです。自閉症者の特徴でもありますから仕方がないと言えば仕方がないのですが、私は本人が心から「ピアノが上手くなりたい」と思えるように導きたいと思っております。本人が心から「ピアノが弾けた」「出来た」と思えるように導きたいと思っております。指番号を教えていた時、なかなか覚えられなくて、本人が「覚えられない」と申しました。自閉症者が自己主張をすると言うのは素晴らしいことです。次のステップは、本人が心から指番号を覚えたいと思うかどうかです。涙を浮かべながら「覚えたい」と申しました。次は、健常者と同じ反復練習です。同じ年齢の健常の子供は、プライドがあるからでしょうか「覚えられない」とか「出来ない」などとは言いません。反対にできなくても「出来る」と言います。健常の子供には、できないことを自覚させることをします。そして、正しく弾く弾き方を教えます。私にとって、自閉症の生徒も健常の子供も同じなのです。ピアノを上手に弾けるようにするのが私の仕事ですから。