精神科医で受験指導ゼミナールも経営されている和田秀樹先生の著書にも、『「勉強ができる」「できない」は母親しだい』があります。
また、「心が強い子」は、母親で決まるとも書かれております。
40年以上ピアノの指導をして子供を見てきた経験から、私も同じ意見です。
お家で練習をする子しない子も、母親しだいです。
それこそコンクールで結果を出せるのも母親しだいです。
親御さんの中には、建前で行っているのかもしれませんが、本人しだいと言う人がおりますが、子供は親によって変わります。
親の愛情をたくさん受けて育っている子供は、自分を信じることができ自己肯定感が高いです。
親が自分の子供を信じていない場合、子供は自分を信じることができないのです。
精神分析の祖フロイトは、「母親の愛情を強く受けた子ほど、自分は成功するという確信を持ち続ける」と言いました。
私は、子供たちに「生きる力」をつけて欲しいからピアノを教えております。
「生きる力」とは、「一生食べるのに困らない力」「一生、幸せに生きていける力」です。
ピアノは、自分に合ったコンクールに目標を持って参加することで、生きる力を養うことができますが、母親のフォローも重要です。
母親が自分の子供を信じていなければ、子供は自分を信じることができず、頑張ることもできないのです。
子供は、母親に励まされることで頑張れるのです。
母親が「うちの子はこの程度だから」と線を引いてしまったら、そこまでになってしまいます。
子供を信じて応援して欲しいと思います。
親ができることは、子供の目の前にある障害物を取り除くことではなく、子供が自力でそれを乗り越えられるように励ましてあげることです。
親の愛情とは、子供が厳しい競争社会を生き抜くための強さを身につけられるように、全力を注ぐということなのではないでしょうか。
ブルグミュラーコンクールでファイナルに進むことが叶わなかった年長さんの〇〇ちゃんが突然ピアノのレッスンをお辞めになられました。
レッスンを始めて一年でした。
一生懸命に教えてきたつもりです。
「うちの子はこんな子なので」と、お辞めになられました。
〇〇ちゃんの1年間の努力とブルグミュラーコンクールに向けての努力が何一つ報われることがなく、〇〇ちゃんにとったら「ピアノは大変だった」だけが心に残ったことでしょう。
実は、お母様の様子から、続かないだろうと想像はしておりました。
お母様の様子を見ていて、何か変、違うなーと思っていたのです。
最初に感じたのは、試演会の時でした。
自分の子供じゃないお子さんの演奏中の動画をスマホで撮っていたのです。
絶対にやってはいけないことなのですが、当然わかっていると思っていたのですが、でも注意もできずにおりました。
それから、毎回のレッスンの時にコンクール当日に着るドレスでレッスンに来るようになったので、「試演会の時だけでいいんですよ」と申し上げました。
何かあるごとに長いお手紙を書いてお持ちになられていたのですが、レッスンの時に直接お話をしてくれれば住むことなのに、、、何なのだろうと思っておりました。
子供は親しだいなので、私はレッスンを辞めると言われれば何もできません。
ただ、子供がかわいそうに思います。
ピアノは、すぐに上手に弾けるようになるということはないのです。
最低でも10年は継続した練習が必要なのです。
10年以内でピアノのレッスンを辞めてしまうと「レッスンは受けたけど上手く弾けるようにならなかった、練習が大変だった、ピアノは面白くなかった」となってしまいます。
〇〇ちゃんのお母様は、一生懸命にお子様を育てていらっしゃると思います。
でも、何かが違うような気がします。
他人の子供のピアノ演奏を動画で撮る行為の母親の心理を考えると、お子さんがかわいそうかなー、、、、
私の勝手なお願いですが、誠に恐縮に存じますが、お子様がピアノが楽しいと心から思える時までレッスンを続けさせてあげて頂きたいと願っております。
ピアノに楽しみは、努力の先にしかないのです。
どうぞ、ピアノを努力で終わらせることがないように、心からお願い申し上げます。
一生懸命に教えますので、お母様は、お子様を勇気付け支えてあげてください。
よろしくお願い致します。
けして、他のお子様と比べることのないように、お願い申し上げます。
ご自分のお子様のみに目を向け、全力で支えてあげてください。
そうすれば、お子様は生きる力を身につけ、生涯幸せに生きることができます。