反省、本当の優しさとは。結城美帆子

「ピアノは、断念しました。」と、お辞めになった生徒さんがおりました。小学5年生の春からレッスンを始められて6年生でお辞めになりました。家庭での練習をきちんとさせてこなかった私の責任です。ピアノは、毎日コンスタントに練習をしなければ上手に弾けるようにならないということを強く言わなかったことが、この生徒が2年足らずでピアノを断念した理由です。ピアノを生涯に渡り楽しく弾き続けることが出来るようにするためには、初歩の段階から毎日練習する習慣がつくように導いくことが大切なのですが、5年生という年齢で始められたこの生徒には、言わなくてもわかるだろうと思っていたのが間違いでした。先日、小学1年生の女の子を渡部由紀子先生のレッスンに連れて行った時、渡部先生に「練習しないでできないって言わないでくださいね」と、言われました。そうなんです。ピアノは練習しないと弾けるようにならないのです。急に1時間も2時間も練習できるようにはなりませんので、初歩の段階から10分位から毎日の練習の習慣をつけるように教えていかないと、結果的に生徒を不幸にしてしまいます。ピアノは、毎日継続した努力を続けることが出来た人だけが得られる特技なのかも知れません。楽に得られる特技ではないかも知れません。だからこそ価値があるのかも知れません。ピアノのレッスンの価値とは、毎日継続した努力を続けられるようになることであり、しいては生きて行くための大きな力になって行くこと、これがピアノのレッスンを受けることの本当の価値なのではなかろうかと思います。ピアノのレッスンとは、ピアノが弾けるようになるのは当たり前だが、ただピアノが弾けるようになることだけではなく、世の中出て生きて行くために大切な「生きる力」が身について行くように思います。