ピアノは、毎日練習をするという努力をしなければ上手く弾けるようになりませんし、コンクールで良い成績を得ることもできません。
私は、ピアノの指導を通して、努力が出来る人間に育ってほしいと思っています。
学校のお勉強だって努力が必要でしょ。
医師国家試験に合格するのだって、司法試験に合格するのだって、相当の努力が必要だと思います。
みんな努力しているのです。
コンクールに参加する生徒さんたちが時々お世話になっている〇〇先生は、「100で1回よ、10,000回練習、練習しないで出来ないって言わないでね」と仰います。
今日レッスンにお越しになられた生徒さんに、「毎日どれくらい練習していますか?」と質問しましたら、「10回をわけて練習しています」とのことでした。
練習は簡単出来ることではないです。
簡単に出来ることではないから、価値があるのです。
ピアノが上手く弾けるようになりたい方は、10,000回を目標に練習をしてください。
10,000回練習しても上手く弾けるようにならなかったら、考えますので言ってください。
いきなり10,000回は大変でしょうから、まずは毎日100回練習をしてみると良いと思います。
ピアノの上達に近道はありません。
ピアノは、練習に始まり練習で終わる習い事ですが、音楽は心を豊かにしてくれるものでもあるので、高齢になられても最後まで気高く美しく生きられ素敵な人生を閉じていらっしゃる諸先輩がたくさんおります。
スポーツの方々もすごい努力をされていると思いますが、体を壊されている方が多いように思います。
健康寿命を延ばすには、努力だけではなく、心の豊かさも必要なのではないでしょうか?
それが音楽、芸術の力なのではないでしょうか?
努力が出来る人間を育てるのであれば、ピアノじゃなくても出来ると思います。
ピアノは、努力が出来ることだけではなく、心の豊かさも養うことができるので、これが健康長寿に繋がるのではないかと思います。
98歳でお亡くなりになられた栗本尊子先生の94歳の時のヤマハホールでのリサイタルは素晴らしかったですし、最後まで気高く美しい先生でした。
フジ子・ヘミングさんも、最後まで素晴らしい演奏家でした。
栗本尊子先生もフジ子・ヘミングさんも、最後の最後まで努力をされて逝かれたと思います。
私も最後の最後まで音楽に妥協することなく努力をし続けこの世を立ち去ることができたらいいなーと思っています。