軽度発達障害とは

軽度発達障害とは

発達障害のお子さんが体験レッスンにお申し込みを頂くと、全ての親御さんが「軽度の発達障害があります」とか「軽度の知的障害があります」と書かれていますが、実際にお子さんを拝見させて頂くと、軽度と思えないお子さんがほとんどです。

発達検査の数値で軽度とされているのかもしれませんが、IQではわからないのです。

現在は、発達障害のお子さんは5歳以上としておりますが、以前は健常児と同じく年少さんからお引き受けしてまして、年少さんからレッスンにお越し頂いている現在特別支援学校に通われている知的障害を伴う自閉症の生徒さんがおりますが、自閉症の特性の一つである「おうむ返し」はありません。

就学前は、知的レベルが低かったので楽譜の理解や譜読みは出来ませんでしたが、私とのレッスンにおいては、自閉症の特性は見られませんでした。

小学校に入学してから、自閉症の特性が見られるようになり、学年が上がるにつれ主体性がなくなっていくように感じました。

おうむ返しや、自分に向けて手を振るなど、自閉症の特性は、環境によって出現するような気もしております。

土浦特別支援学校高等部を卒業され二十歳の時にレッスンにお越しになられた方は、主体性が全くない感じで人間が出来上がってしまったように思える生徒さんでした。

バイエルを終了し、 ブルグミュラー25番に入ったくらいでおやめになりました。

この生徒さんの演奏は、自閉症者にありがちな心がない無機質な演奏で聴いているのが辛かったです。

正直、この生徒さんのレッスンはストレスになっていて、おやめいただいた時はホッとしました。

指導者としての力量が足りなかったと反省しました。

軽度かどうかは、医師の診断書からは分かりません。

実際に何が出来るかを見極め、どのようなレッスンを提供できるかをよくよく考える必要があります。

私のレッスンの特長は、生徒さん主体のレッスンなので、自閉症のお子さんの場合は主体を引き出すことからです。

主体が出てくればしめたものです。

以前のように、自閉症児も3歳からレッスンをしてあげると、定型発達のお子さんと変わらず成長し自立して生きていけるように育てることができるかもしれませんが、その場合、知的遅れがないことが条件かなーとか思います。

WISCでも田中ビネーでもほぼ同じ数値が出るようです。

現在は、IQが概ね70以上とさせて頂いているのですが、70くらいあると通級に通えるレベルで、自立できる可能性がある方です。

結城美帆子の教育理念は、障害の有無に関係なく、ピアノの指導を通して、心を強くして自立して生きていける人間に育てることです。