ここ数年は、箱根駅伝をテレビで観戦して感動していたが、今年は今までのような感動がない。
なぜか?
私の心が変わったのであろう。
彼らの頑張っている姿は、美しいと思う。
でも、彼らの心理を思うと過酷すぎるのではないかと思う。
当日メンバー変更で走れなくなる人、
走れる人、
4年生になって初めて走れた人、
1年生から走れている人、
みんな努力をしていると思う、
みんな頑張っていると思う、
でも走れるのはたったの10人、
競争は、勝者と敗者を生み出す。
経験は、生涯の財産になると思う。
私の知り合いに、箱根駅伝を目指して予選会で走ったという人がおりますが、箱根は走れなかったようで現在は法律関係の事務所で働いています。
ただ、努力と頑張りで生きてきた人は、頑張れない人の気持ちがわかるのだろうか?と思うことがある。
ピアノもコンペティションに参加する人は、頑張っている。
みんな頑張っているけど、頂点に立てるのは、たった一人、どれだけの人がふるいにかけられ落とされていることでしょう。
どんなに頑張っても、夢を叶えることができるのは、一握りの人です。
私は子供たちに嘘はつきたくない。
ピアノは、自分の努力だけで夢を叶えられるものではない。
生まれ持った才能、環境、指導者、運、4つがそろって、努力をすれば夢は叶うかもしれないけど、
音楽の世界に40年以上いて色々な人を見てきましたが、
夢を叶えている人たちは、努力と言っていないと思うのです。
努力努力と言って東京藝術大学に入り卒業した知り合いもたくさんおりますが、リサイタルをすることもなく主婦になっている人が多いです。
努力で東京藝術大学に入ることはできても、その先は本当の実力というか生まれ持った才能が有るか無いかで、その先の人生が決まる。
ピアノは、努力ではなく、楽しみの延長線上に夢があり、叶えることができるのではないかと思う。
苦しみの先に夢を叶えるということはないような気がするのです。
オリンピック選手でメダルをとった人たちは、走るのが好きだったと言います。
ピアノも、ピアノを弾くのが好きな人が、ピアニストになっているのではないかと思う。
ピティナピアノコンペティションに参加する生徒さんには、それぞれに目標を立てて参加して頂きますが、決して苦しいことでも大変なことでもなく、どれだけピアノを弾くのが好きかで、自ずと結果が出ます。
ピティナピアノコンペティションは、他者と争うことではなく、通常よりも深く音楽を学ぶ機会ですので、楽しく参加しましょう。
ピアノを弾くのがだいだいだーい好きな人は全国大会出場も夢ではありません。
ピアノを弾くのがだーい好きな人は、地区本選出場も夢ではありません。
ピアノを弾くのが好きな人は、地区予選入選が夢ではありません。
ピアノを弾くのが好きな人に育ってくれたら嬉しく思います。