プロを目指す人と、趣味で楽しみたい人のレッスンは同じではありません。結城美帆子

趣味で楽しみたい人へは、楽しむことを第一に考えてレッスンを致しますので、あまり細かいことは申しませんが、音高音大を目指す方に対しては、ダメなものはダメと申し上げなければなりません。理由は、求めているもの、求められるものが違うからです。趣味で楽しみたい方でもコンペティションに参加される方は、他者の評価を望まれたわけですから、ダメなものはダメと申し上げなければなりません。指導者によっては、渡部由記子先生のようにピティナピアノコンペティションで全国大会出場を目指している人をメインに指導している指導者もいれば、音大を出ていないでピアノが弾けるからと近所の子供にピアノを教えている指導者もおります。私のように、趣味から専門コースまで幅広く教えている指導者もいると思いますが、音楽大学では、ピアノを初心者に教える教え方を教えてくれる授業などありませんから、自分で指導法を勉強して教えているので、大変なのです。私自身、教え始めて10年くらいは、自分が先生から教えていただいたように教えていたのですが、弾けるようにならない生徒さんもいて、悩んだなんてものじゃないです。いったんは、ピアノの指導をやめようと思い、介護の仕事をしていたのですが、結局ピアノがやめられなくて、ピアノの指導に戻ったのです。指導法の勉強をし直したり、チェルニー30番40番クラマーなどの練習曲やハイドン・モーツァルト・ベートーヴェンの古典派・バッハは、もう一度レッスンを受け直しました。それに、心理学とラカンの精神分析を学び自ら精神分析の経験も10年以上にわたり行いました。それで、ようやく、皆様に教えられるようになっております。ピティナに生徒さんが参加されるようになってからは、ピティナは必ず近現代が課題曲に入りますので、近現代の曲をレッスンを受けに行ったり、勉強会に参加して勉強しております。発達障害者を教えるのであれば、発達障害者について多少知識がないと教えられませんので、片っ端から本を読んで勉強しますし、高齢者を教えるとなれば、高齢者の認知機能や生理学などを勉強して、レッスンをしております。ピアノを教えて始めてもうじき40年になりますが、教え始めて10年くらいは、趣味だろうが受験生だろうが健常者だろうが障害者だろうが高齢者だろうが、みんな同じに教えておりました。何もわからなかったとは言え、お月謝をお返ししたいくらいです。今、私がピアノを教えていられるのは、生徒の皆様のおかげなのです。生徒の皆さんのおかげで、たくさん勉強をすることができたのです。これからも、まだまだ勉強することはたくさんあると思います。勉強は、生涯続けるものだと思います。生徒の皆様にお願いもございます。何を求めてピアノを習いたいのかをお伝え下さい。ステップコースは、楽譜を見ながら弾けるようにレッスンしますが、コンペティションに参加される方は、要求されることが深くなりますのでダメなものはダメと申し上げなければなりませんので、自分に多少厳しくできる人でなければ無理だったりもします。生徒さんが望まれていることによりレッスンが異なりますので、よろしくお願い致します。アンケートにご記入頂いたり、お話を伺ったりしながら、生徒さんのご要望を把握するように心がけてはいるのですが、他者の心の中を読むのは、なかなか難しいことなので、よろしくお願い致します。話してくださらないと、本当にわからないのです。緘黙症の人の場合は、限られた時間でレッスンを行っているので、本音を申し上げれば困るのですが、脳の機能の問題なので待つしかないようです。私が所属している精神分析サークルのコロック(勉強会)では、ここのところ毎年自閉症についての発表があるので、勉強になり、レッスンにも活かせております。緘黙症の中にアスペルガー型自閉症が隠れている場合もあるようで、診断は難しく大人になっても障害と気付かない人もいるようです。私の見解ですが、たとえ障害があっても、本人が、日常生活で困らなければ、あえて医師の診断を受ける必要はないと思います。診断を受けたからと言って、対処療法があるだけで、根本的な治療法はないのです。発達障害者支援法があり金銭的にも支援を受けられますが、行政から管理をされることになり、場合によっては、治安維持を目的として、精神病院に措置入院をさせられる可能性もあり得るでしょう。措置入院とは、本人の同意も家族の同意も不要で、知事の権限で強制的に入院させることができます。