ピティナピアノコンペティションB級に参加するRちゃんのレッスン。結城美帆子

与えた課題は、頑張ってやってきました。

ただ、できれば、もう少し欲があるといいなと思います。

昨年は、地区予選奨励賞止まりだったので、今年は地区本選へ出場できるようにしてあげたいと思ってます。

できれば、言われたことだけをやるのではなく、言われたことがクリアできたら、次にやるべきことは決まっているので、自ら進んで次にやるべきことをやれるようになるといいと思います。

精神分析で言うならば、まだ主体が引き出されていないのでしょう。

主体が引き出されていないと、欲望も出てこないので、自分からこうしたいとか、ああなりたいとか具体的なイメージがわかないようなので、言われたことはやるけれど、目標達成のために自ら考えて練習をするところまでは中々行かないようです。

Rちゃんは一般のお子さんですが、私は自閉症のお子さんへの精神分析的アプローチによる脳のトレーニングとピアノの指導も行っており、自閉症のお子さんの指導で1番時間を要し骨が折れそうになる程大変なのは、主体を引き出すことなのです。

一般的に、自閉症者は主体が無いと言われているのですが、ラカン派の精神分析家の第一人者向井雅明先生は「自閉症者は主体が主体が無いわけではなく、出すことができないでいるだけだ。だから、自閉症者の精神分析治療は、主体を引き出すことが大切。」と、申されておりますし、私自身も長年自閉症者にピアノを教えてきて、向井先生と同じ意見なので、大変なのですが、一生懸命に主体を引き出せるように指導をしております。

主体が出てこないと、オウムが人間の言葉をしゃべるようなものですから、猿回しの猿も同じです。

オウムも猿も主体は無いですからね。

地区本選へ出場できるようになるには、自らの心で感じて考えて演奏が練習ができるようになることが必要です。

ラカンの精神分析では、人間と動物の違いは、言語が有るか無いかだと言われます。

言語とは、ただ人間の言葉をしゃべると言うことではなくて、意味の世界と言うことです。

自閉症者は、言語の世界(意味の世界)に入れない状態と言われております。

言語の世界に入ることは、子供にとって大変なことのようです。

自閉症者は、怖くて言語の世界に入れないのだと向井先生は言います。

精神分析は、特にラカンの精神分析は理解するのが困難と言われておりますし、難しい話を書きましたが、精神分析に興味がある方は、ラカンの論文エクリをお読みになられることをお勧め致します。

ラカンは難しいですが、ラカンの精神分析を学んだことは、生き方およびレッスンで生徒を伸ばすのに非常に役に立っております。