ピティナピアノコンペティション特級

ピティナピアノコンペティション特級

ピティナピアノコンペティション特級ファイナリストが決まりました。

当日、お一人の方が体調不良で棄権されました。

特級セミファイナルで棄権をされたということは、相当のことだったのでしょうね。

発熱くらいであれば、たとえ40度の発熱だったとしても、私の時代だったら棄権はしなかったと思います。

「命がある限り舞台に穴を開けるな」と言われました。

なので、日々の体調管理は大変でした。

自分がどうこうということではなく、先生に申し訳ないという気持ちが強かったです。

今日セミファイナルを棄権された方は、よほどのことがあったのでしょうね。

九州出身の友人は、お父様が外科のお医者様だったとのことですが、東京の大学へ行くんだったら盲腸を切ってから行け」と言われて、実際に盲腸を切ってから東京の音楽大学に入学しました。

どんな病気を発症するかわからないけど、医師として、親として、娘のことを考えてのことだったと思います。

昔は、盲腸も手遅れになると命を落とすこともありましたから。

音楽を学んできた人って、精神的には結構強いと思います。

音楽大学を目指す人は、小学高学年くらいからは音大の先生のレッスンを受けるようになりますし、音大の先生は、一回ごとレッスンのお約束をしていただくワンレッスン制でしたから、お休みをすると次のレッスンのお約束が頂けなくなるので、とにかくレッスンを休まないように気をつけていると思いますし、台風であってもレッスンを休むことはないと思いますので、精神的に鍛えられるのです。

今のピアノ教室は、月3回レッスンとか、大手の音楽教室は月3回〜4回の年間40回レッスンが多いですが、それは、生徒さんも指導者もお互いに振替レッスンを行うことを前提としているからではないでしょうか?

私の教室も開室した時は、私以外の先生もいたということもあって、年間40回レッスンで行っておりましたが、休まれるとモチベーションが下がりますし、進みも遅くなるので、母を看取ってからはコンスタントに月4回レッスンを行うようにしました。

私が習っていた先生は、月4回レッスンを行ってくださいましたが、先生がレッスンをお休みされたことは一度もありませんでした。

ちなみに私は、中学2年生の10月に2週続けてズル休みをしてしまいました。

スランプだったのです。

先生は、「心配しましたよ」と優しく迎えてくださいました。

感謝しかありませんでした。

その時の先生は、丸山徳子先生です。

レッスンを休んだのは、後にも先にもその2回だけです。

丸山徳子先生から学んだことは、テクニックだけではありません。

仕事人としての心得ということも学ばせて頂いたと思っています。

心身の健康を保つことが如何に大事かということを教えて頂きました。

健康でなかったら良い演奏は出来ませんから。

世界で活躍されたオペラ歌手の東敦子先生からは、「喉を開ける為には心を開けること」と言われたことがありました。

心も身体も健康でなかったら響きのある美しい音色での演奏は出来ないということです。

最終的には、「運」かなと思います。

「運」も実力のうちとも言われますから、運に見放されない生活をしましょう。

朝は、きちんと起きる。

朝起きたら、朝を迎えられたことに感謝をする。

夜寝る時は、今日一日無事に生きられたことに感謝をする。

最低でも、朝と寝る前の感謝は毎日行うようにしています。