心地良いと感じる音色。
弾いていて気持ちが良くなる。
ピアノを弾くと心が落ち着く。
ピアノは、自分が心地良くなる為に弾くものです。
ピアノを弾いていて心地良くならなかったら、弾かない方が良いかもしれません。
楽譜を正確に読み、正確に弾くことも必要ですが、弾きたいという気持ちが何より重要です。
どうぞ、ピアノは心で弾いてください。
そして、どういう風に弾いたら素敵に弾けるか、どういう風に弾いたらもっと素敵な曲になるか、考えて弾くと良いと思います。
色々なことを感じてください。
感じることで、感性が豊かになります。
美しいものを美しいと思える心、公園に咲いている美しい花を観て、大勢の人が見ることができるように、折ったりしないようにしようと思う心が優しや公徳心を育みます。
即ち、感性の存在が「道徳」や「善」の心に変化するのです。
道徳とは、自分の欲望や行動を自分の判断で制御して、人間が楽しく安全に暮らしていける社会を作る為に必要なものですが、それは法律で縛られるものではなく、自分の心の中に存在すべきものなのです。
公園に咲いているバラの花を見て、「どうしてこの花はこんなに美しいのだろう」と思う心が、花の美について研究しようとする科学や化学へと変化します。
即ち、物の本質について研究しようとする態度は、感動が変化した好奇心によって発達します。
哲学的に言えば「真」を求める心になります。
感動がなければ、感性は育まれません。
「真・善・美」は、感動から生まれます。
「真・善・美」の満ち溢れた社会は、人間が人間としてより良く生きられる社会です。
心を育てましょう。
音楽は、心を育みます。
お子様には、できるだけたくさんの感動する経験をさせましょう。
そして、感性を育てましょう。
感動する心が、道徳心や物事の真を研究する研究心が育まれるのです。